#67 自尊心と美と
原著で名作読もうシリーズでトニ・モリスン「青い眼が欲しい」(The Bluest Eye)読み中。
あとがき(原著だと前書き)が自尊心と美について書いていて名文だ。
乱暴に要約すると「青い眼を持ちたい」と思ってしまうのではなく、「私の眼は美しい」と思えないのはなぜなのか、が小説の主題だったと書いてある。
美というものは、たんに目に見えるものではなかった。それは、人が"美しくする"ことのできるものだった。
Beauty was not simply something to behold; it was something one could do.
トニ・モリスンはもっと若い頃に読めばよかったな、と思いつつ、「もっと若い頃に読みたかった」は自分の読書生活における禁句にしようとも思う。