2021年の世界経済・市場見通し
2021年は株式が強い年になると予想します。新型コロナウイルス感染による経済の落ち込みを小さくするための財政・金融政策の効き目がまだ残っている中で、経済は順調に回復し、それ以上に上積みされると考えます。日経平均株価は3万1千円を超えると予想します。ドル円は108円と円安を予想します。
まず、企業の利益は2021年度に2020年度の落ち込みを超える回復を示すとみています。この理由は、世界的に財政支出で個人に支給されたお金がまだ残っており、これまですでに見てきたように米国の小売売上高がコロナ・ショック前を上回っていることに加え、さらにワクチン接種が進み、旅行や飲食などの需要が上積みされるとみていることにあります。
2021年には、ご存じの通り、世界的なスポーツの大祭典が東京で開かれると想定しており、空運や、旅客に関わる陸運も正常化の期待が高まるとみています。
一方で、コロナ・ショックでも利益を伸ばしたインターネット関連、非接触のためのロボットなどに関わる製造業、巣ごもり消費で伸びるゲーム機関連などが引き続き好調を維持すると考えています。
リスクは、感染症の突然変異などでワクチンが効かない、世界主要都市のロックダウンが必要となる、など想定外のことが起こること、世界の消費者が意外に弱気で補助金などを貯蓄してしまうこと、政策の失敗で必要以上に早く財政を引き締めてしまうことです。
長期投資に大事なことは、やはり「トレンド」と「サイクル」をしっかりと見極めていくことでしょう。2021年も「前を向いた」資産運用を実践ください。
〔チーフ・ストラテジスト神山直樹のレポート等は下記URLからご覧いただけます〕
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