「楮の蒸しはぎ」と考察
一月某日。カミスク代表の西村が、土佐和紙工芸村にて、地元の皆さんと一緒に、楮の蒸しはぎに参加しました。今回はその時の様子をお伝えします。
楮を蒸し上げる大きな甑(こしき)から白い湯気があがる「楮蒸し」、蒸し上がったばかりの楮の「皮剥ぎ」は、和紙づくりのための大切な工程です。紙すき職人を中心に地域の人々が自然と集まる光景は、和紙の産地特有の冬の風物詩となっています。
「思ったより、(幹が)太かった」
「やっぱり、夏の暑さがきつくて太らなかったね」
などと、今年の楮の状況をみんなで共有しあいながら、慣れた手つきで皮を剥いでいきます。
作業を進めながら、おしゃべりにも花が咲き、自然と笑顔が広がります。
今年の楮蒸しも、生産者や紙すき職人らの作り手と、版画家、デザイナーさんなど紙の使い手など、紙に魅了された人々が自然に集まる温かな場となりました。
その輪の中には、学校で3年間を通して土佐和紙づくりを学んでいる地元の高校生の姿も。
作業後、炊き出しの美味しい豚汁、楮と一緒に蒸したお芋をみんなで頬張り、心も身体も温まる時間となりました。
そんな西村からの報告を聞き、共有された写真を見ていると、自分もその場に立っているような感覚を覚えます。
そして、「ああ、やっぱり私も行きたかった!」と、、、(仕事の都合で伺えなかったことが悔やまれます)。
自分が生まれ育った故郷に対する愛情または愛着を「郷土愛」といいます。郷土の歴史や文化に触れる「直接体験」が担うものは、とてもとても大きいと感じます。この日、高校生たちは何を思い、何を感じたのでしょうか。
人と人とが自然につながり、次世代へ文化を継承していく、、、
「教育とは共育である」と再確認しています。
カミスクも、文化交流を通した共育の種まきをしていきたいと思います。
この日の様子は、テレビ高知で放送されました。
お時間ある方、ぜひご覧下さい。
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