君の死を知ってから【4】
自死が周りに与える影響:一個人として、友人として
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「好きだったの?」
「旦那さんがいるのにそんなに悲しいかなぁ」
「もう亡くなったんだから仕方ないじゃない」
はいはい おっしゃる通り
ただね
私が理解出来る範囲の崩れ方で落ちて行ったのが悔しい
お互いの立場を考えて連絡しなかったのがバカバカしい
自分の責任において出来る事はあったはずだし
世間体なんてものや 異性だからというだけで躊躇したのが悔やまれる
異性だから言えること 許せることってない?
同性だと遠慮してしまう 仕事や恋人の話しなんかでも
異性だと何の遠慮もなく突っ込めて
お互い「ひどくない?」で済んだりして
結構大事な意見をくれたりする
そういう関係が危険で下心を含んでいるという言うなら
勝手にそう思ってくれていいよ
どうでもいいよ
彼はもう
いないのだから
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親切そうに一般論を述べてもらうより
笑ってくれた方がよっぽど救われるんだけど?
おかげさまでよく分かったのは
周りが理解不能な程の人間関係を
私は持てたという事
そして
それを失ったという事
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肌にへばりつくような暗闇を
早く抜け出さなくっちゃ
元気で笑って過ごさなきゃ
子供達も居るからさ
泣いてばかりはいらんないよね
でもね
いつまで経っても忘れない
一生連絡のつかない
大事な友達がいるってことを
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友達が
「色が浅黒くて痩せた男を見るとみんなアイツに見える…」
と言った
「不思議に思うほど、遠慮するヤツだったよな…」
とも
短い言葉でしか語れない痛みを
みんな持ってる
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君は死んだらゼロになれると思ったの?
君を愛した人達の想いも
いずれはゼロになると思った?
何年も経って
みんな普通の生活をして
涙が止まっていたとしても
君の生きていた頃と変わらない温度で
思い出したり
会いたくなったりするというのに
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昨日なら生きていた
一昨日なら生きていた
1週間前なら…と
悔やみきれない日々は過ぎて
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元気出してとか
死んだヒトを想っても仕方が無いとか言われても
苦しくて 悔しくて 腹立つだけだから
もう誰にも言わない
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ずっと先まで綺麗に続く
青信号を見ていた
もう
会えない