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二度目の学振:DC2を書いて

昨日追い込みの校正をしてなんとかWeb提出を済ませ,本日大学の事務へ申請書類提出をした院生です…こんにちは…(白目)
さて,GWはほとんどこの学振の校正作業をしておりまして,一泊二日だけ近場に彼と遠足に行ったくらいで,わざわざ来てくれた彼をほったらかしにしたりしながらゼミのペーパーも作成しておりましたが,今日は二度目のリベンジ学振についてちょっとだけ書こうかな…とか.

本日の目次
・学振とはなんぞや?
・不採用DC1
・今回DC2を書いて
・後輩のDC1をチェックしてみて
・あとがき

・学振とはなんぞや?
というわけで,博士課程の学生(やD進決意済のM2生)にはおなじみというかゴールデンウィークの代名詞にでもなりそうな学振なのですが,学部卒だけでなく修士卒でもあまり聞き慣れないかと思います.

学振・・・特別研究員制度は、我が国の優れた若手研究者に対して、自由な発想のもとに主体的に研究課題等を選びながら研究に専念する機会を与え、研究者の養成・確保を図る制度.(日本学術振興会HPより抜粋) 日本学術振興会特別研究員のことで, この特別研究員に採用されると月20万円のお給料(という名の奨学金のような研究費というか生活費),そして科研費(研究室関係なく個人の研究費)が年間最大100万円もらえます.

ということで,研究漬けのドクター生にとっては貸与ではない奨学金のようなもので,勿論研究をモッシャモッシャやるために必要な資金なのですが本当にありがとう神様みたいなものです.
ポスドク向けや海外の博士向け,また女性研究者には嬉しい出産とか育児にも柔軟に対応してくれるものです.
簡単に言うと,アルバイトをしていない(必然的にドクター生だと研究でできない)博士生にとって研究する上での生活費.もっと大げさに言うと国から研究員と認められてもらえる奨学金,しかも付与型
しかし倍率は勿論高く,採用率は上位20%…面接が来たら一発逆転のチャンスもある…と言う感じです.研究領域の区分けが細かいので,どの領域の研究分野に応募するかも結構重要になってきます.(言い換えれば自分の研究領域がハッキリします)
あと特徴としては,以後出てくるDC1,DC2ですが,DC1はM2生が書き,DC2はD1,D2生が書きます.つまり,翌年の奨学金のために1年前に書く研究計画書なんです.

・不採用DC1
さて,去年の私はもうD進することを決めていたので,一個上の同期には「DCは出した方がいい,早めにやった方がいい」と聞いてはいたものの,なんぞや?状態だったので申請の仕方も知らず(調べろよって話ですが)M2になって4月,別キャンパスの理学系で学振についての説明会があるとのことで足を運びましたが,驚愕.
準備している人は早くてM1の11〜12月,3月には第一稿書き始めてるくらいとのこと.
完全に「はい?」でした.苦笑
それだけシビアなんだろうけど,先輩たちの5分講義で通った申請書と通らなかった申請書の比較を見たりM2生でも今から毎日書けば間に合います!とか言われてほげえええ…と絶句したのを覚えています.
まあ,書きましたけど.
研究室が変わるので,当初の予定の所属先の先生と相談しながら驚異のスピードで書いていたわけですが,その当時はまだニューラルネットワークとかに重きを置いていたので(インターフェース系ですね)なのでゴリゴリやってましたが,案の定不採用.

ざっとこんな感じです.(上段左から3P,下段右下が最後の9Pです)
まあ酷い.何が酷いかって,まず一目瞭然なのが上段3つめ以降のこれからの研究計画書ですね.研究計画の予定やどこの学会発表予定,論文投稿の予定など具体的なことが書かれておらずスペースに適度な余白を作るどころか真っ白です.(下段左図参照)
業績もM2での学会が初参加だったのでほぼありません.(DC1なら業績少なくても仕方ないと言われつつもこれでは足りないかな…一応理系で出してたので)
結局デザイン学の領域を文系にするか理系にするかでも全然変わってきますし,その業績量も違ってくると思います.
これは結構画質落としてますのでダメダメ申請書として笑い方いらっしゃれば参考にPDF配布も考えてますがコイツさっぱりわからん,なので本当にこれはダメ申請書の代表格を名乗れるのではないのでしょうか!笑

・今回DC2を書いて
さて,本題といえば本題ですが,まだ提出したのみなのでなんともいえませんが感想としてはDC1に比べてしっかり書けました.
というのも採用者に見てもらったり,例の大上さんの本を見たりですね,あと何よりもゼミで研究計画を濃密に練りまくったことがデカいです.
院試が終わり,M2の1月末に修論を提出したのでやっとDC2に身構えられる時期になり,3月まで学内・学外展があったもののその辺りで大体の構想は練っておりました.
業績は相変わらずですが,新聞掲載と企業内発表など社会人向けに口頭発表したことなど些細なことでも書きました.やっと学位論文という論文も業績に書けるようになったので.言ってみれば,3月のドタバタはある意味この業績のためでもありました苦笑
実際,書き始めたのは4月なので遅い方だと思います.ただ,研究計画が具体的にバシッと決まっていたので修士の入学時のようなもにゃり感はなく,どう上手く言語化するかだけを考えてストーリー性を意識して組み立て,目線誘導とかをしっかりやりました.
あとは完全に理系研究から文転したので,下手に図を入れられず,というかメカニズムとかの研究ではなく歴史,デザイン史の研究なので下手に図を入れると返ってわかりにくい
文系の学振出してる方は図がなくても通る人は通るのであとは面白そう(オリジナリティ)とちょっとの業績とか,句読点一致など見られてるんでしょうか…?
書いた量としては,去年あんなにスッカスカだったにも関わらず今年は足りない,という事態になってました.

・後輩のDC1をチェックしてみて
最近初めて学会にだす後輩の発表概要文とかを添削する機会をいただいていて,他ラボですがDC仲間だし特にDC1という初めての申請書出しということで,slack上で後輩ちゃんが先生とやりとりしている中で上げていたPDFをちょくちょく見ていました.(去年私がDC1でお世話になった先生のラボです)
もにゃっとした所を何点か挙げるとすれば,
1. 昨年の私同様「これからの研究計画」の白色スペースが多すぎる
2. 当初小さい文字で書かれた箇所を見逃して業績で勿体ない事してた
(3. 先生の研究になってない…?)
という感じですかね….

先ほど無事提出した旨の連絡をいただきましたが,完成版は後で見せてもらいたいと思ってます笑
1については,初めて書いたら仕方ない事だと思います.これはもう指導教員と相談してどれだけボリュームを出すかだと思います….(もうテーマがこれだ!ってハッキリして俺は揺るがねえ!みたいな人は問題ないと思います.)去年の私は前指導教員と全く相談しておらず,曖昧なまま申請後予定だった指導教員とサクッと話して書いていた感じなのであまり膨らませるのが限界だったかと思います.
2についてですが,これ,本当にニアミスですね….業績のところで,以前口頭発表したと言っていたところに○印もなく,自分の名前に下線もなく….
これちょっと本当に小さい字なんですよね,○印つけろとか代表的な役割をしたところに下線引け,とか.なので見落としていたようで,とても勿体ないのでこれは流石に口だしました…すみません.あとは書き方テク的なところで明朝のボールドは見にくいのでボールドにするならゴシックにした方が見やすいでっていう話でした….
3については,()で括りましたが,ちょっと先生の研究の補佐的研究になってないのか心配になっただけです.先生のアドバイスを受けるのはとてもいいと思うのですが,そのまますぎてちょっとオリジナリティとかの面でどうなの…?とか感じてしまう記述が多かったです…苦笑(ごめんなさい)
指導教員との関係性というか,所属研究室内での項目でどんな感じで書くだろう…とかちょっと考えちゃっただけですね.あまりにも先生のまんまじゃない…?とか余計なお世話を考えてしまうのも私の悪い癖です.

・あとがき
めちゃくちゃ偉そうなこと書いて申し訳ないのですが,めちゃクソなDC1を経ての挽回DC2だったので今回は少しこんなDC1書いたらあかんですよということで公表しちゃいました.
学振,特にDC1出す方はこんなDC出した奴いるのかよ,と自信を持って自分のDC1を完成させていただけたらと思います
DC2については結果が出たらまた公表するか検討中ですが,あくまで受かったらにしようかなと思います笑
普段あんまり人に口出したりしないのですが思ったことはすぐ言ってしまうヘンテコ性格なので無茶苦茶ですが,今回ひたすら自分で校正を繰り返してやったことで,これから3年間の研究の筋道というかそこの具体性がちょっと見えたというか整理できたのでよかったかなと思ってます.
なので学生のうちに学振を書く経験はPDや科研費を書くときの練習にもなるのでやってみて良かったなと思ってます.
今日,提出前に前から欲しかった令和デザインのカップヌードルを見つけたので願掛けも兼ねて,学振の結果が出るまで拝み倒したいと思います笑
(パッケージマニアにとっては重要文化資源です…)

そんな訳でようやくのGW(学振ウィーク)が終わりまして,ようやく研究をもっと存分にできる時間ができました…
(ちょっと肩の荷が下りた…)

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