あの扉の向こうに『明日は誕生日のキミ』
あの扉の向こうには
「
桜が散り始める季節
今年もこの日を迎える。
そう
『明日はキミの誕生日』
一緒に居た時は
毎年ケーキを食べたよね。
お互いにプレゼントも
楽しく悩んだりした
ここには先立つキミの
想い出だけが残り
その未来は白紙のまま。
今でも『明日の誕生日』には
ケーキを買っているよ
ただその記憶はさほどに覚えてない
キミの笑顔がないバースデーに
記憶に残る価値はないかの様に
忘れていく
ボクの笑顔と涙にまみれるバースデーに
記憶に残る価値きっとない。
ただ毎年この日だけは
その年に溜めた寂しさを
精算するために
そして次の年に向かうため。
まだ来るなというキミとの
約束を守るために
ボクたちの大切な一日を
これからも一緒に過ごそうね
」
そんな「明日の誕生日はキミ」とボクが年に一度だけ邂逅する物語。。