あの扉の向こうに『静かなる白色の海がたぎる』
あの扉の向こうには
「
眼の前にある
波打つこともない
『静かなる白色の海で』
運び込まれる
鮮血のしぶきや
新緑のカケラと共に
薫る肉片たち。
何を思いそこに立つのか
やがて地獄の業火を浴びながら
逃れて窯を這出るも
彼らは何を目指そうと辿り着くのか。
そして、それはやがて
カトラリーを鳴らし待つモノの麓に
煮えたぎった白色の海は運び込まれ
6つも深い断絶を刻み込まれる・・・・。
「いただきまーす。」
出来上がったばかりの
それは白色の大きな海に似せられた
チーズたっぷりのPIZZA。
6ピースに切られたその円形には
薫るバジルとサラミが浮かび
その鮮やかな景色を彩る。
そしてアツアツを頬張るキミの顔は
笑顔であふれている
なんでもないPIZZAからでも
そんなに難しくもなく
大袈裟でもない幸福は
ほら、すぐそこに
何気ない日常に転がっている。
」
そんなキミとの『静かなるとろけるチーズの海がたぎる』休日の笑顔の物語。。