あの扉の向こうに『駆け抜けた落としモノ』
あの扉の向こうには
「
少し深呼吸した
休まずしばらく走ってきたから
とりあえず止まってみたんだ。
全力で駆け抜けたとき
余裕もって走っていたとき
ふらふらに疲れて歩いてたとき
いろいろあったけど
とりあえず停ってみたんだ。
目を閉じて
ふと覚えた違和感を探ってみたら
いくつか失くしていた事に気づいた。
些細なモノから
大切なモノまで
ポケットから溢れ落ちてた。
でもね、その空いた隙間に
また別の心が埋まっていた。
そうやって繰り返し
人は想い出を入れ替える
いい想い出も、辛い思い出も
必要ならば取りに戻ればいい。
慣れることはないけれど
生きている限りは
尽きることはない。
さてと、
そろそろまた走り始めるかな
」
そんな時代を『駆け抜けながら』想い出の取捨選択を繰り返してゆく物語。。