あの扉の向こうに『見上げるだけだった頃の夢は』
あの扉の向こうには
「
常に向いていた前を
いつから直視できなくなったのだろう
澄んだ瞳とはいわないが
明らかに高らかに
『見上げるだけだった頃の夢は』眩しいほどに
希望に満ちあふれていた
決して豊かではなかった懐とは逆に
心は間違いなく豊かだった
明日の不安など考えずに過ごして
昨日のことなど振り返らない
ただ青かったあの頃
それが青春という事だけは知っている
ただ舞台に立ち続けたかった
それも叶わなかった事も知っている
でも生き生きと過ごした時間を後悔はしていない
『見上げるだけだった頃の夢は』潰えたけど
溢れていた希望を否定することは
間違ってもできないから
登ることを辞めた後悔を引きずっていない
なんて恰好いい事は言わない
だって今を後悔しているから
でもあの頃の夢を後悔することは
自身を否定することになるから
これからもきっと、ずっとないから
」
そんな『見上げていた夢は』眩しくいい夢だったと想う物語。。
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