見出し画像

あの扉の向こうに『若くないと悟る』

あの扉の向こうには


何事も受け入れる事が

大事な時がある

衰える身体と

まだまだと足掻く心。

その悪足掻きを持っても

やはり歳には勝てないと

納得してしまう時がある。

ある日の事

若い仕事仲間たちと

労いの会を開く。

やはり育ち盛りがいると

並のコースだと

食べ足らないらしい。

ならばと少しお高目だが

いい焼肉のしかも

食べ放題をチョイスさせる。

全員分のゴチは流石に

歳上といえど無理があり

多めに払う位で許して貰う。

満を持していざ入店

チョレギサラダを食べながら

最初に上タンから喰らいつく。

特上ハラミ、特上カルビ

特上ロース・・・

何かおかしいと気付く

開始から40分の事。

あ、お腹いっぱいになってきた

その頃にはもう遅い

割と油の乗った肉に

身体が拒否反応を示す。

若い奴らはまだまだ平気

追加でまだまだ注文するが

俺はとうとう

『杏仁豆腐』という名のデザート。

60分過ぎた辺りで

ほぼギブアップ

仕方なく小童共の肉を焼き

どんどん食わせる作戦に出る。

悔し紛れに若者たちを

太らせに掛かる

どうでもいい負け惜しみ。

ちゃんと悟ったよ

もう歳だってね

杏仁豆腐を平らげて最後は

レモンシャーベットに繋げる。



そんな、やっぱ胃腸・だ・け・は、若くないんだと強調して敗北を認めたくない物語。。

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集