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あの扉の向こうに『触れておく意味』

あの扉の向こうには


生まれてから

何十年も過ぎた

でも生まれた意味をまだ知らない。

思い出すアルバムには

二人で抱えた写真があり

違うページには

手を繋ぐボクがいた。

触れられて育ったから

今があるのかも知れない

二人を見て過ごしたから

まだここに居られる。

何気なく触れた母の手は

もうシワシワであの頃とは違い

生きてきた事の証でもある。

ボクが触れたのは

いつ以来だろうか

記憶に無いほどに。

この触れた感触も

いつか風化してしまうのかも知れない

いつかあの手が冷たくなる日は

必ずやってくるから。

できる限り永く

二人の感触を覚えていられれば

『触れておく意味』は人それぞれ

ただボクは暖かい手に触れられて

過ごした時を

ずっと大事にしたいから。



そんな二人に『触れておく意味』に感謝の意味を持たせたい物語。。

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