彩雲(にじとくも)〜おてて絵本企画参加〜
彩雲(にじとくも)
くもは、いった。
「ねぇ、にじくんは、
どうして『にんきもの』なの?」
にじは、いった。
「そりゃあ、カラフルだからかな?」
「きっと、そうだよ。いいなぁ。」
「そうかい?
でも、くもくんがいるから、あめがふる。
ぼくのでばんがあるのは、きみのおかげさ。ありがとう。」
「そう?こちらこそ、ありがとう。
ねぇ、ぼくも、『にんきもの』になりたいな。」
「え?くもくんは『にんきもの』だよ。
めくるめく、かわるきみのかたちを
おもしろいなぁと、ながめてるひとが
いっぱいいるよ。」
「そうなのかい?うれしいなぁ。
でもね、にじくんみたいに、カラフルになってみたいんだ。」
「そうかい。
ぼくも、くもくんみたいに、じゆうに、かたちをかえてみたいなぁ。
…いいかんがえがあるよ。
がったいするんだ。」
「え、そんなことできる?」
「こころをひとつにして、
おたがいのことを
こころいっぱいにおもいうかべて
やってみよう。」
「うん、わかった!」
「「えーい」」
「「わぁ、できたー!
カラフルだし、かたちをかえられる!
さいこうのきぶんだ!」」
(あれ、でも、カラフルだと、ぼくらしくないかも。)と、くもはおもった。
(たしかに。かたちをかえられるなんて、
ぼくらしくない。)と、にじはおもった。
(よし、もどろう。こんどは
じぶんのことをこころいっぱいに
おもいうかべるんだ。)
「「えーい」」
「わー!もどった!
にじくん、さいこうのきぶんだったよ。
ありがとう。」
「くもくん、こちらこそ、さいこうのきぶんだった。
ありがとう。」
「また、たまにがったいしようね!」
「そうだね、また、よろしくね!」
みんなも、にじいろのくもをみつけたときは、
さいこうのきぶんになるはずだよ。
彩雲(さいうん)といって、みるとラッキーといわれているからね。
おしまい。
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あとがき
かすみさん企画の『ふわっとゆるっとおてて絵本』がとても素敵なので、参加させていただきます✨
「絵本を描いてみたい」という私の小さな思いをカタチにする機会を作ってくれた、かすみさんに感謝です☺️ありがとうございます。
かすみさん、とても行動力のある方で、尊敬します😌✨
彩雲をテーマにしたのは、子どもの頃、父と釣りしたときに見た彩雲が心に強く残っているからです。
この話を書きながら、
みんなそれぞれ、いいところを持っていて、とっても素敵な存在。
さらに、心を一つにして、力を合わせると、もっといいものができる。
なんてことを考えました。
おてて絵本、面白いですね😊想像するって、面白い。ニヤニヤ🐢
ここまでお読みくださり、ありがとうございます😌