本「じい散歩」

藤野 千夜著。
オーディブルにて。

健脚なおじいちゃん。
元気にお散歩。
出かけてお昼ご飯をゆっくり食べて
趣味の建築めぐり。
でも、おばあちゃんは不安。
若い頃におじいちゃんは浮気してた。
「あなた女がいるでしょ?!」と
疑うおばあちゃん。

あぁ、人ってさ
死ぬまで
こうなのかな。
基本、若い頃と内面は変わらない。

そうなんだろうね。
きっと。


うちのダンナくんのお父さんは
若い頃からすごい浮気性で
単身赴任先でいつも女の人がいたらしい。
家にも帰ってこなくなって
ダンナくんは子供の頃
寂しい思いをしたらしい。

結局、旦那くんのお父さんは
単身赴任先での愛人さんとの新たな人生を選んだ。

ダンナくんのお母さん(私のお姑さん)は
長い間、離婚届にハンを押さず
同意しなかったらしい。

子供達がみんな結婚して巣立って
ようやく離婚に応じたそう。

わたくし、おばちゃんには
そういう経験がないからよく分からない。
でも、苦しい想いをたくさんしたんだろうな、と
思う。
どれだけの苦しさ、悔しさ。
量だけでなく、どんな感情だったかも
想像が難しい。

だから、じい散歩の
おじいちゃんには腹が立つ。
でも、もう何十年もの昔の話。

でもおばあちゃんにとっては
昔話じゃないんだろうな。

けっこうシビアな話も色々出てくるけど
息子たち(全く頼りにならない)の
ダメさがユーモラスに語られていて

さらには、高齢の兄弟たちのことが
微笑ましくて

シビアさを
ユーモアに包んだ小説になっていた。

小説の中にタカセのクッキーのことが出てきた!
大好きー
タカセのクッキー。
久しぶりに食べたくなったー

最後は、おじいちゃんが
がんばっている様子が分かり
なんかホッとしたわ。

次作も読もう!


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