上司となるにふさわしき人物。
私は以前、ブログだったかXのポストだったか忘れましたがこんなことを書いた記憶がうっすらと残ってます。
『成績を出し続けた人間が最良のマネジメントを行えるわけではない』と。
要は営業やプロジェクトで最高のパフォーマンスを発揮し実績を積み上げて評価されてきたからと言って、最高の上司にはなり得ないってことを書いたのです。
かつて私も管理職として携わっていた時代があります。
その頃は学歴へのコンプレックスも強かったため出世欲の塊でした。『周りの人間よりも自分』『自分が動かねば周りは動かない』という自己中心な考え方が強く、そして厄介なことに”仕事ができる”と評判だったのである意味お近づきになりたくないタイプだったわけです。
しかしこのようなスタンスでやっていると人心は離れていくもの。自分がピンチに陥った時にそれが露呈します。
なぜなら助けてくれる人間がいないからです。それでようやく自分の振る舞いに気づくキッカケとなるのです。
なので改めて考えてみたいと思うのです。
上司とはいかなる人物であるべきか?
先程の経験がある私は常々「徳のある人物」が人を用いる立場にいるべきだと考えています。
なので↓のような人物は上司不適格です。
・自分のパフォーマンスを優先する/誇示する
・自分が集団の中心にいるこに優越を感じる
・実績のためには「周囲への配慮を不要」と考える
・私欲が強い
・仕事ができない人間を下に見る
・上に評価される行動しか考えない
・過去の栄光にすがりつく
・人の失敗を攻撃する/追求する/逃げ道を与えない
・・・etc
とまぁ、ひとまず思いつくところはこんなところです。
先に書いた<トップ営業が必ずしも最高のマネジメントにはなり得ない>ってところも、自分一人ならパフォーマンスを発揮できて評価されるでしょう。しかし人を用いる仕事はそもそも必要とされる能力が異なります。
自分一人ではなし得ないことを、部下のそれぞれの力を発揮させチームとして実績に繋げていくわけですから。いくら自分だけが頑張っても、それではマネジメントは成立せんわけです。
● 部下それぞれの性格・武器・思考を見極めて適材適所に置く。
● それぞれに仕事のビジョンを抱かせて目標に向かって進むべきを示す。
● 達成できれば褒め、できなければなぜなのかを共に考えベストな道を探る。
● 実績は個々の努力の結果であることをアピールし評価に繋げる。
● そして自分はあくまで裏方とのスタンスを崩さない。
このような姿勢こそがマネジメントに求められるスタンスだと思います。これが持てないのならマネジメントを引き受けるべきではないとさえ考えます。
と、ここまで書いておいてさらに追記。
実は「優しい人」もマネジメントには向いていません。なぜなら自分で抱え込んでしまうから。これは自分の上司を見ていて感じたことです。
誰かにミッション・権限を配分するのではなく『自分が責任を負わなければ』という崇高な思いを持ってますが、実はこれがチーム全体のポテンシャルを落とすことになってることを分かって欲しい。
自らが抱え込むことで仕事のいくつかが停滞し、うまく進んでいたことが進まなくなる。なんなら部下もストレスを抱える原因になります。
ここまでは上司目線で書きましたが、会社から与えられている役職なので部下がどうこうできるわけではありません。なので、ここまで書いた上司の元にいる部下は<上司をマネジメントする>意識を持てば良いと思います。
それがチーム全体を円滑にし、実績に繋がって、巡り巡って自分が評価される根拠にもなるわけですからね。
『使えない上司』『ダメ上司』と文句を言う前に、自分ができることをやりましょう。
(追伸)
かつてマネジメントの立場にいた私ですが、今更同じ立場の仕事をやりたいとは思いません。なぜなら私欲の塊ゆえ上司適性が無いからです😂