法隆寺の2つの礼拝石
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太古より岩を礼拝する信仰は、人類共通のものです。
日本でも寺社仏閣に礼拝石を配する例は、たくさんあります。
四天王寺でも、南大門の熊野権現礼拝石、東大門の伊勢神宮遥拝石、西門石鳥居の引導石、中心伽藍のど真ん中の転法輪石、を四天王寺四石として、特別な結界で守られている。
そこで法隆寺ではどうか。
五重塔と金堂の双方に礼拝石が置かれています。しかし、この2つは、置かれた時代が違います。
Facebook友が、法隆寺五重塔前の礼拝石の写真の取材にいってくれました。
以前、法隆寺の礼拝石が不思議で、受付の横で見張りをされてた老僧にうかがいました。
私には亀に見える金堂礼拝石は、室町時代に鏡池の改修のとき、鏡池から運ばれてきたもの。
五重塔の礼拝石は、由来不明。
つまり、室町時代以前は、五重塔礼拝石だけがあったかもしれない。
五重塔や金堂の前に磐座(いわくら)があるというのが、珍しい?
まてよ。
現在の法隆寺の建築以前、若草伽藍のときから磐座があったのでは。それに合わせて五重塔を建てたかもしれない。
若草伽藍の乾、西北になるから、道祖神的なものではないか。
さらに、想像をたくましくすれば、難波四天王寺へ向けての起点を示す遥拝石。