美味しい話 コロナが過ぎたら絶対に行く!! 閑話10 東京での接待
東京での接待
地方から知人が上京される際、美味しいもの食べさせてくださいと頼まれることがある。これは結構難問。さて何処に連れて行こうかと悩む。予算を気にしなければそりゃ東京だから、いくらでも美味しい店はあるだろう。しかしそんなのはつまらない。もっと言うと東京でしか食べられない食事をと、考える。
天麩羅、とんかつ、鮨そして蕎麦とあるが、日本全国何処でも食べられると言われたら、確かにそうだ。
泥鰌は江戸名物の代表のひとつ。駒形どぜう、そして飯田屋と東京には泥鰌の専門店がある。ただ、泥鰌食べに行きましょうというと、えっ?と言われることがある。泥鰌を食べる文化が無くなっている昨今、泥鰌の専門店というのは腰が引けるのかも知れない。
「けとばし」 桜鍋も、東京の名物では無いだろうか?熊本、信州、青森と馬肉を好む地域はあるけれど、東京の桜鍋は、東京らしい味だと思っている。 吉原堤の桜鍋と言えば、土手のあつみや、そして桜なべ中江。この2店、天麩羅の「土手の伊勢屋」を挟んで並んでいる。吉原が賑わっていた明治の頃は、もっと多くの桜鍋屋が軒を連ねていたとのこと。
そして都心を離れて町田まで行くと、明治17年創業の柿島屋がある。ちょっと大衆的な馬肉料理屋さん。桜鍋は東京名物だと知っている人は少ないけれど、是非知って貰いたい。
変わった専門店で言うと 鮟鱇のいせ源。鮟鱇の専門店は地方で見たことが無い。夜は高いので、ランチで利用するのが得策。
しかし泥鰌にしても馬肉にしても以前は大衆向けの料理だったはずなんだが、今はちょっと高級な食事となってしまっている。ちょくちょく行くわけには行かない。だから地方の友人が来たのを機に自分が食べたいから行くのだけれど。
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亀田武嗣の日本全国うまいもの塾
年間100日を日本各地に出向いて、地域の課題解決の相談にのっていた亀田武嗣(デジタルメディア研究所・主任研究員)による、足で探し、人と交流…
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