ビッキー・クリープスの独り舞台! 映画『エリザベート 1878』レビュー
ビッキー・クリープスの独り舞台とも言いたくなる19世紀オーストリアの皇妃エリザベート40歳の1年間を主題にしたアート系映画。2022年第75回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門で最優秀演技賞とのこと。宝塚や東宝がさかんに上演する『エリザベート 』で、シシィ像を自分なりに形造っている者にとっては、いささか衝撃的な内容である。
嫁いだ宮廷に、ついに馴染めなかったらしいことは、おそらく多くが知っている。それでいて、ウィーンに行ってみると、エリザベート 、シシィ人気の根強さに感嘆させられる。毀誉褒貶ないまぜの、美を追求し続けた皇妃については資料も溢れんばかりに存在するなか、40歳の1年間という視点、テーマでドラマ造りをした監督・脚本のオーストリアの気鋭マリー・クロイツァーの創造性、力量に感心させられる仕上がり。体重減を目指し、かの名高い長い髪をバッサリ切って、ウィッグをつくらせたまって完全な虚構なんだろうか。ウィーンをはじめとするロケシーン美しく、いよいよ解禁となった海外旅行への旅情も刺激される一本である。
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