マッチョのメルティーキッス
目下ダイエット中のオカマです。
別にもう痩せなくてもいいんだけど、私の仕事はダイエット指導。
「一人で痩せられな〜い😭」
などと寝言を仰るお客様に
「私も同じだけダイエットしますから、まずは1ヶ月間、一緒にがんばりましょう😊」
と約束をしたので、あと2キロ落とさないといけない。
ちなみにそのお客様、先日のセッションの際に
「また食べちゃった〜😆うふふ❤」
と笑顔で仰っていた。
ダイエットしてるの、私だけ。
流石に「お前ふざけんなよ」と思ったのだが、こちとら接客のプロである。
「食べちゃう時あるよね❤」
と笑顔で返した。目は笑っていなかったと思う。
お客様はがんばらない。私の気持ちは届かない。
それでも私はあと2キロ落とさなければならない。プロとして。
こちとら貴様(お客様)と約束する前からダイエットしているのだ。すでに2ヶ月で10kg以上落とした。
もうね、しんどいのよ。やめたいのよダイエット。でも痩せなきゃいけないのよ。
とにかく菓子を食わないことだ。
すでに食事はギリギリまでカロリーを切り詰めている。
菓子の入る余地などない。
菓子を食ってはいけない。あれは麻薬と同じだ。
砂糖入りの餌を与えられたネズミは、肥満で死ぬまで餌を貪り続けるらしい。
『お菓子のドカ食いを辞める方法』
とYouTubeで検索してみてほしい。
・お菓子のある場所(コンビニやスーパー)に近寄らない
・お菓子の情報を見ない
・お菓子の買い置きをしない。あるなら捨てる
という対策ばかり出てくる。覚せい剤の辞め方とそっくり。菓子はシャブと一緒なのだ。
私は立派なシャブ(菓子)中毒。
菓子など見ない、買わない、持ち込ませない。
PayPayはアンインストールした。クレジットカードも家に置いた。
最低限の小銭しか持ち歩かず、コンビニスーパーには意地でも立ち寄らない。立ち寄ったところで買えない状況を作った。
買えなければ食えないのである。
これが最強の食事管理だ。
万全の構えで職場に行ったら
机の上にメルティーキッス。
なんで?
四箱もあるじゃん。
「食いたかったんで買いました。良かったらどうぞ」
と、減量明けのボディビルダー2号(部下、バカ)がペヤング大盛りをすすりながら現れた。
お前〇すぞマジで!
なんなんだよお前は!
ついこないだまで鶏胸肉とさやえんどうしか食ってなかったくせに!
てかなんでパンツ一枚で焼きそば食ってんだよ!服を着ろ!職場やぞ!
と胸の中でキレながら
「私ダイエット中だからいらない」
と無表情で返した。殴られないだけ優しいと思え。
「チョコ1つ食ったくらいで太らないっすよw」
と笑われた。
お前だって減量末期は数グラムの糖質にすら怯えてたじゃねえか。
減量から解放された途端、陽気になりやかって。
御託はいいから服を着ろ。
パンイチマッチョのせいで非菓子三原則の『持ち込ませない』が早くも崩れた。
仕事に集中しようとPCを開くも、横にはメルティーキッス。
どうしても目がいってしまう。
「ひとつくらいいいかな…」
と気が緩んだところで、『KISS』の文字が目に入る。
ボディビルダー2号のキス顔が脳裏に浮かんだ。
一気に食う気が失せた。
最強の食事管理法、見つけた。
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