
乩童(台湾の霊媒師)をやっているおじさん
前回のお兄さんの記事で、読んでいただいた方が多かったので、霊媒師のおじさんについてちょっと紹介したいと思います。
。。。
■おじさんの第一印象
小さい頃、母は一人でうちらを育ていたので、夜はたまに親戚か友人に頼んで、うちらの面倒を見てもらった。
おじさんもその一人だった。
一番印象に残った出来事は、妹と家でトランプタワーを作った時、最後には一枚のトランプしか残ってなかった。おじさんは「カード一枚でも立たせるやんー」と言って、そのあと、最後の一枚のトランプを、おまじないをかけてから立たせた。
そのトランプは家にあった、普通のやつだったので、何の仕掛けがなかった。でもらだ角度が良かったでしょうと、その「怪しい〜」と思う気持ちは、顔に全面で出た。
おじさんが次に「このトランプは私の指示に従って動くよ」トランプは本当に彼の手の角度に従って、左に少し傾けたり、右に傾けたりした。最後に「倒れ!」と命令してから、トランプがやったその不自然な傾きから倒れた。
おじさんはやはり面白くて凄い人だ!と思った。
。。。
■「乩童」とは?
青森のイタコに近いもので、霊に憑依される人。
すごく大まかでわかりやすく言うと
勤務先:宮廟(台湾の神社)
仕事:コンサルタント
業務内容:除霊、厄払い、悩み相談
台湾で宗教は本当に身近にあるので、「乩童」の概念はあった、母もそう言う体質だったので(それはまた別の話だ)、おじさんは乩童だったを知ったのは小学校の高学年の時だった。
。。。
■「乩童」としてのおじさんとの初対面
母は頼まれて神社での接客係に頼まれたので、イベントや行事がある時はいつも参加していた。
ある日、わたしに用があるといわれて、母に「辦事」(悩み相談)をしている時に連れて行かれた。着いた時はもうすでに始まった、おじさんは普段と違う声で古い言葉で喋った。古い言葉がわからない人のために、通訳もいた。
私
「おじさんなんか変」
母
「シ〜!今喋っているのはおじさんじゃないから、私の先生だから、あなたも先生と呼びなさい」
みんなの相談内容は、会社の売り上げの飲み悩みとか、夫婦喧嘩とか、遺産の争いとか、重いものが多かった、何で私にを呼んだの予測できなかった。悩み相談は自分で相談しに行く以外に、今回の私みたいに呼ばれることも多い。
他の人が悩み相談の通訳を聞いている最中に、私が「先生」に呼ばれた。
先生
「私の言葉わかります?わからないなら私は日本語喋れるよ」
私
「大丈夫です」(逆にその時はもうすでに日本語を忘れた)
先生
「やっと会えましたね、私は誰かわかります?」
私
「先生?」
母
「上風祥師だよ」
先生
「そう、あんたがまだちびっ子の時からずっとあんたをみてきたよ、今はもうこんなに大きくなったな〜(扇子で私の頭を撫でた)、どう?私の怖いと思っている?」
私
「いいえ」
私と妹はずっと家にある仏壇の赤い灯が不気味で怖いとずっと思っていたから、こう聞かれた時びっくりした
先生
「あんたのお母さん今すごい大変だから、あんたはいい子にしないといけないよ」私
「はい…」
先生
「お母さんの面倒もみてほしい、彼女はいつも無理をしているから」
私
「わかりました」
悩み相談が終わったら、おじさんが急に倒れた、担当の人がおじさんを椅子に座らせてから、彼の肩を叩いてずっと名前を呼びかけて起こした。起きてからのおじさんは私がいつも知っていたおじさんだった。
最初はおじさんはいつも違う喋り方していたから、遠いところで見るとこちょっと怖かった。でも先生に呼ばれてから、話しかけられてからなんだか懐かしい感じだった、すごく安心感があった。後から知ったのは、神社の悩み相談の担当していた上風祥師は、家に置いてある仏像の名前はだった。
反抗期に入った私は、母を悩ませた。でも母は人に相談するの嫌がっているから、ずっと自分で抱えた。先生も母の性格をわかって母にアドバイスをするじゃなくて、私を呼んだ。
。。。
■憑依される感じ
大きくなってからおじさんに「憑依される時何をしたの?」と聞いた、おじさんは「基本は部屋で寝ている」と答えた。
おじさんはたまに「部屋」で爆睡過ぎて、起きないことがある、それは凄い危険なことで、口から泡吹くことも何回か見かけた。担当の人が霊符を使ったら、大体目が覚める。それでも起こせない場合は、意識が戻れるまで霊たちがおじさんの肉体を守るように、再び憑依することもある。
。。。
■「乩童」になったキッカケ
小さい頃に幽霊が見えるせいで、色々苦労していたと言った、他の人が見えないの知らなかったから。
私が聞いた話の中で一番印象に強かったのは、小学校に入った時、授業中で立ち上がって教室でウロウロしていたら、担任の先生に怒られた。
先生
「何しているの?席に戻りなさい!」
おじさん
「だって、そのお姉さんもずっとウロウロしているもん」
その時のおじさんはまだ人と幽霊を区別できなかった。
一番最初に霊たちに「霊媒師をやって欲しい」と頼まれた時、おじさんは仕事の方が大事だと思って、ずっと断っていた。何年か経って仕事ずっと上手くなく行かなくて、ずっと断るのもめんどくさくなったので、依頼を受け取った。
神社を建てる資金で悩んでいたが、霊たちに「私たちに任せて」と言って、指示通りでナンバーズを買ったら、当たった。おじさんもそれで、初めて霊たちの話ちょっと信用するようになった。
金額は大きかったから、神社を建て終わってから残ったお金は自分のものになるかと思ったが、最後綺麗に使い切ったらしい。「これはあなたのお金じゃないから」とおじさんが説教された。
。。。
■「乩童」の収入源
おじさんの何がすごいというと、悩み相談は無料でやっていること。おじさんは神社の宮司だけど、運営や管理を一切関わっていない。「霊たちの指示を受けて人に伝える、悩み相談、厄祓い」を主にやって、それ以外の業務は信者達がボランティアで神社の運営をする、運営資金はお賽銭と信者達が出し合っている。その運営資金は神社のものだから、おじさんは使えない。
では、おじさんはどうやって生計を立てているかというと、正直お母さんも謎だ言った。ナンバーズを当たらせるのら正規ではないから、本当に神社が大金が必要になる時教えてくれないと聞いた。
一時期神社での悩み相談の記録係りをしたから、その時、上風祥師が運営に困った人達に「もし私があなたの会社の改善ができたら、伸びた利益の一部(人によってパーセンテージが違うから)を私達に使わせてもいい?」と聞いてから相談をし続ける、会社の運営の相談だけに「ギブアンドテイク」をする。私の観察では会社の運営がうまく行くと、その「テイク」はおじさんの生活費になる、だから乩童の仕事はコンサルタントに近い感じだと思った。
何でおじさんに収入のことを直接聞かないかというと、おじさんもあまりわかっていないから。憑依されている時の会話は基本覚えてない、翻訳係りはいつも要点をまとめておじさんに報告する。だから何でたまに人がお金をくれるのは不思議で思っているらしい(笑)
もちろん、霊を通じてのやりとり無して、おじさんと仲良くなったら守ってくれると思って、勝手におじさんに物やお金をあげる人もいる。その場合は神社の財産じゃなくて、おじさんが使えることができる。
あくまでも私の観察なので、詳しいことはわからない、彼自身もわかっていないけど、生活にはできでいる。
。。。
話が長くなるので、キリがいいので、今回はここで終わりにしたいと思います。
質問があったら、私が知っている範囲で答えます、または新しい記事でまとめます。
みんながスキだったら、関連noteをまたアップします。
あくまでも私の体験談です、最後もで付き合っていただいてありがとうございます。
見出し画像 出所
撮影者 Bo wen HUANG
。。。
もし興味がある方、台湾の情報番組で紹介された乩童(私のおじさんではない)の映像があるので、、見るとイメージが湧きやすいと思います。