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印象に残った本をざっくり振り返る(2023年)
2023年に読了した本について、特に印象に残ったものをざっくり振り返って書き残しておきます。
■思い出リゾート(著:嬉野雅道)
『水曜どうでしょう』でお馴染みの嬉野先生のエッセイ。
独特で優しさが溢れる物事の捉え方と、鷹揚で朗らかな文章が気持ち良いです。
■家康、江戸を建てる(著:門井慶喜)
徳川家康が、いかにして江戸という大都市を築き上げたのかを描く大江戸シムシティ小説。
戦国武将の派手な槍働きではなく、治・水道事業・貨幣政策・築城のような”街づくり”に関わる人達を描く、いぶし銀な味わいがある小説でした。
■野武士、西へ 二年間の散歩(著:久住昌之)
『孤独のグルメ』等の原作者としてもお馴染みの久住先生による、東京~大阪の約500kmを2年かけて"散歩"した行程を記録した散歩エッセイ。
いつもの久住節で、ゆったり楽しく散歩を追体験できました。
■利休にたずねよ(著:山本兼一)
実在する稀代の茶人・千利休を主人公にした時代小説。
彼に関わった様々な人物の視点を通して、「美の追求」に命を捧げるまでに至った男の、その業の原点に迫っていくという物語が面白かった。
■江戸川乱歩ベストセレクション(著:江戸川乱歩)
乱歩先生の作品集を見掛けたので、少しずつ読み進めています。
再読も結構ありますが、それも含めて乱歩作品はやっぱり面白い。
『人間椅子』、『押絵と旅する男』、『屋根裏の散歩者』あたりの雰囲気がお気に入りです。