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2021年 印象に残った本5選

そろそろ、2021年とも別れの時。
ということで、小説・エッセイや実用書等の一般書籍で今年印象に残ったものを5つ選んでみます。
今年発行された本ではなく、あくまで自分が今年読んだ本です。

ということで、2021年の本5選!

■炎の武士(著・池波正太郎)

池波正太郎先生による時代小説の短編集。
先生の小説は、私にとっての心の栄養です。
『水曜どうでしょう』のどうでしょうゼミナールで題材になった鳥居強右衛門が主人公の短編があり、どうゼミで習ったあの強右衛門の物語が池波先生の筆で鮮烈に描かれていて、水どうファンは興奮すること間違いなし。
他にも新選組の土方歳三や原田左之助、ちょっと珍しいところで間宮林蔵を主人公にした短編もあります。
短編集ということもあって一つ一つがたいへん読みやすく、幕末ファンにもおススメです。


■北海道室蘭市本町一丁目四十六番地(著・安田顕)

こちらについては、個別で感想を書いたので、下記を参照で。
安田顕さんの世界観に触れることができる、とても静謐なエッセイです。


■焼きそばうえだ(著・さくらももこ)

こちらについても、個別で感想を書いたので、下記を参照ということで。
著者の日常の何でもないような事の中から巧みに”面白い”を抽出する文章力、そして「面白いことを優先する」という生き様は、本当に尊敬します。


■料理通異聞(著・松井今朝子)

江戸時代に実在した伝説的料亭『八百善』の店主、福田屋善四郎を主人公にした時代小説です。
とにかく江戸の街の風景や情景の描写、物語的に重要な構成要素でもある料理の描写の細やかさに圧倒されます。
「筆者は実際に江戸時代を観てきたのでは・・・?」と疑ってしまうほど、その文章はあまりにも緻密でリアル。
当時の八百善は文化人が集うサロンとしても利用されていたということもあり、蔦屋重三郎等の実在の文化人達との関係性も面白い。
江戸文化に興味があるものならば存分に楽しめる一冊です。


■地形でわかる 東海道五十三次

その名の通り、地形の説明を交えながら東海道五十三次を紹介するガイドブックです。
写真や雑学的情報も多く、私のような東海道初心者にも分かりやすい内容。
池波正太郎先生の時代小説の影響で江戸文化を好んでいるのですが、その関係で東海道五十三次にも興味があり、書店でこの手の本を見かけるとつい手に取ってしまいます。
今もこっそり心の片隅に、東海道五十三次(距離にして約500km)を徒歩で旅行したいという夢があったりするのですが、それはなかなか見果てぬ夢。
せめて東京在住だった頃にチャレンジしておけば・・・等と思いつつ、このようなガイドブックで心を鎮めております。


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