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髙橋颯と福本大晴のW主演という奇跡|無人島に生きる十六人を観劇して
先日、大千穐楽を迎えた「無人島に生きる十六人」を観劇しました。
私は、颯くんと大晴くんを前事務所に所属している時に出会い、ファンになりました。
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watwingの現場も行ってます!
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活動した時期も拠点地も異なる2人で、前事務所時代から交流がなかったので、私的にこの2人がW主演ということが嬉しくて、生きててこんな奇跡あるのかと感動しました。
情報解禁の日は心が躍りに踊って、すごい楽しみにしてました。
W主演なので、各々の主演日を観に行きました。
2人が演じる国後孝夫を観ての感想を書いていこうと思います。
シーンによって、それぞれから感じる表現力や感じ方が違うなと思うところをピックアップして、颯くんの演じ方はこうだった、大晴くんの演じ方はこうだったと書いていこうと思います。
国後孝夫の人間性
原作を読んだことがなく、この舞台のみの知識と私の感じたまま書いていきます。
颯くんが演じる国後孝夫
悲しい過去を抱えてることを感じさせない、元気さを感じた。
元気と言っても、空元気に捉えられる。
国後孝夫は、「僕はみんなのために死ねる」と口々に言います。
颯くんの演じる国後孝夫は、本当にみんなのために死ねると心から思っているんだろうなと感じた。
なんだろう、死の恐怖などない、本当に自分は失うものがないんだと思っているのが、「僕はみんなのために死ねる」という言葉に込められてた。
あまりにも無邪気に言うもんだから、いざ、死ねと命令されたら元気よく返事してしまうんじゃないかと連想できるくらい、元気さとどこか儚さを感じた。
愛情深く、仲間思いだがどこか仲間との距離感が絶妙に見えた。
颯くんの演じる国後孝夫の孤独感というのは仲間との距離感で感じられた。
無邪気で明るく元気なのに、どこか上手く馴染めない、不器用さが、悲しい過去を連想させる「孤独」と感じ取れた。
大晴くんが演じる国後孝夫
初っ端から弱々しさがあり、あぁ過去に悲しいことがあったんだろうな・自分に自信がないんだろうなと捉えた。
最初から不安気であたふたしてる。
「僕はみんなのために死ねる」のセリフの部分は、明るく言ってるもの、本当は恐怖を感じていて、いざ命令されても本当に死ねないようなセリフの言い回しに感じた。
ただ、死ぬことに恐怖は感じてるけど、みんなのためなら、、、とこのセリフを発してるように聞こえた。
でも、恐怖を打ち消すために敢えて明るくセリフを言って不安があるのを悟られないようにしてるように感じた。
仲間との距離感は近い。
弱々しいので、みんなに茶々いれられるけど、平気でそのいじりを軽く押し除ける返しをするので相手が動揺するという感じ。
でも、悪気はない。それを言える強さがあるような感じ
2人で違う点
この2人で違うのは、「自己肯定感」だと感じた。
自己肯定感が低いのは颯くん演じる国後孝夫。
高いのは大晴くん演じる国後孝夫。
仲間との関係性を見て、そう感じました。
颯くん演じる国後孝夫は仲間と仲良いがどこか壁を感じた。
なので、仲間に感謝されても、自分なんて全然という感じがあり、命があるからみんなのために生きてるんだという感じがした。
対して、大晴くんが演じる国後孝夫は、仲間と上手く溶け合っていて、仲間の感謝に、素直に喜べず自分なんて、、という感じだが、心の底ではどこか嬉しそうで貢献できたと思ってそうな感じがした。
最初のシーンから明らかに対照的に感じられ、全然飽きなかった。
🌱草むしりのシーン
無人島につき、仲間と作業をするが、国後孝夫は戦力外とされ草むしりをするよう指示される。
そこで、草むしりをし、そこでとれた草で日除けと網を作り、仲間に感謝されるシーンがあった。
そこでも、個性があったと感じたので書いていきます。
颯くんが演じる国後孝夫
すっっっっっっごい草むしりに真剣。
ずーーーーーっと草むしってた笑
ひたすら草むしりをしていて、そしたらたまたま道具できちゃったー!って感じの勢い。
でも、本当にそんな感じで偶然できちゃいました!って感じだった。
大晴くんが演じる国後孝夫
対照的に、草をむしっていってある時を境目に「ん?」となる
「これ、何かにできるぞ」気づいて、何か作るための草むしりをしている感じだった。
ここからも、仲間・誰かのためにを意識して行動しているのがわかった。
2人で違う点
草むしりの目的が全然違うように見えた。
颯くんの国後孝夫は、指示されたことを無邪気に行った結果、道具ができた。
大晴くんの国後孝夫は、指示されたことプラス何かできることないかと考えた結果、道具ができた。
結果、同じだけどそこに辿り着く過程が違うのが見ていて面白かった。
🦭あざらしのシーン
国後孝夫は無人島で孤独のあまりに、海にいるあざらしと仲良くなる。
ただ、船長や仲間から自然界の動物と仲良くなることは禁じられていた。
それを知らずに、船長や仲間にあざらしと仲良くなったと言ってしまうシーンがある。
正直、ここのアザラシとの関係性は、2人揃って「友達」というより「本当の心の拠り所」という感じがした。
言葉のニュアンスは違えど、お互いアザラシとの関係性は共通してるように思えた。
最後のクライマックスで、アザラシを殺さないといけないシーンは、迫真の演技で、涙出そうだったので彼らの顔と声を見て、目に焼き付けることに集中しました。
演技によっってアザラシがそこにいるように見えたのと、本当の心の支えをここで殺さないといけない。人間の命には変えられないと葛藤するシーンは
正直、国後孝夫からして人間の命よりアザラシの方が大事だったんじゃないかと思ってしまう演技だった。
頭では人間の命がより大事なことはわかっているはずなのに、、、と
舞台上1人で演技をするので、すごい見所でした。すごいよかった。
🚢仲間を疑ってしまうシーン
仲間が無人島脱出のために、他の船に助けを求めに行くと航海に出たが、なかなか帰ってこない。
しかも、その航海にでた仲間は、よく仲間内で尖っている存在で仲間のために本当に助けに帰ってきてくれるのかと国後孝夫は疑い出す。
そこで、過去自分が人に言われた言葉・トラウマがフラッシュバックする。
ここでのシーンは、2人の演じ方・伝わり方が異なったので書いていきます。
颯くんが演じる国後孝夫
暗い過去を持っているが、それを感じさせない元気というイメージだったが、ここのシーンはその明るさがやっぱり無理していたと過信する殺気を持つ演技だった。
心の奥深くにある、「寂しさ」「恐怖」がここのシーンで襲ってくる感じ。
ここのシーンに来るまで、暗い過去なんて考えても仕方ない。僕はこの命を誰かのためにと本気で思ってる役だと思ってたが、そう思うために色々な感情を閉じ込めてきていたと、このフラッシュバックするシーンで感じられた。
全てのトラウマが襲ってきている迫真の演技だった。
大晴くんが演じる国後孝夫
大晴くんが演じる国後孝夫は、弱々しく自分に自信がないのが元々あったので、ここのフラッシュバックするシーンは、実はどこか頭の隅でこういう結果(裏切られること)になることを想像してたんじゃないかと感じた。
それが現実になりそうで、やっぱりそうじゃないか、、と言わんばかりの演技に感じられた。
本気ではみんなのために死ねると思ってない、どこか恐怖を感じているなと感じていたので、ここのシーンもどこか表向きの表現とは違う、実は想像してたんだろうなと何故か感じられた。
2人で違う点
颯くん演じる国後孝夫は、自分自身の閉ざしてた過去と向き合うことをずっと避けてきたけど、仲間に裏切られるかもしれないという気持ちから、本当に恐怖や寂しさと向き合わなければいけない。心のもう1人の自分と葛藤しているように見えた。
大晴くん演じる国後孝夫は、どこか頭の片隅では、いつか裏切られるのではないかと悟っていてそれが現実になりそうで、やっぱり、、というどこか仲間を信じきれてない自分との葛藤のように見えた。
過去の恐怖・寂しさは船乗りの航海・アザラシを経て乗り越えられてるものの、人を信じるというところに対してまだ耐性がついてないような感じがした。
まとめ
それぞれの回をみて、国後孝夫がこの船旅と無人島生活でどう自分と向き合うのか、同じ作品のはずなのに、このように捉え方が全く違うように感じられて、2度観劇したが本当に楽しかった。
他キャストさんとの絡みも見ててほっこりしました。
なにより、颯くんと大晴くんのW主演キャスティングしてくれた方、本当にありがとうございます🙇
私のヲタク人生、1番報われました。。。。本当に私がキャスティングしたんじゃないかってくらい最高でした。
最後のパフォーマンスのシーンで、颯くんが太鼓をやるシーンがあの時の帝劇で見た颯くんを思い出して、泣きそうになりました。
その時は上手担当だった颯くんが0番に感動。思い出がバーーーっと蘇ってきた、、
何より、千穐楽まで無事に終えられてよかったです。みなさん、お疲れ様でした!そして楽しかったです!