読書とは、読んでいる時がエクスタシー
若者の読書離れと言われて久しいですね。
巷には、「読書術」なる本まで溢れています。
「術」と言うと大袈裟ですが、それなりに本好きな私の、読書のあり方というか、本の読み方をご紹介致します。
読書習慣を身に付けたいけど挫折経験の多かった方に、是非お伝えしたい事です。
①「読みたい」「読めそう」と直感的に感じた本を読むこと
どんなに周りの人から「役に立つ」と言われても、心が動かない本は、多分途中で読むのをやめてしまいます。
私は昔から本を読む習慣が割とあった方なので、興味があまりない本でも、必要があれば、ある程度読む事が出来ますが、読書が苦手な方は、とにかく「これなら読めそう」「これなら面白そう」と直感的に感じた本を選ぶと良いです。
直感的。これも大事です。
本屋に行って、パラパラーっと30秒ぐらい目を通して、特に引っかかりが無ければ、棚に戻して次の本に行きましょう。
②最初から最後まで、全部読もうとしないこと
これも、読書が苦手な方にありがちですが、別に読書なんて、途中から読んでも途中でやめても、作者からクレームが来ることはないですから、自由に、心動かされるままに読んでいきましょう。
多少かったるいと感じても全部読む事が出来るのは、読書好きの為せる技です。活字を読み続ける事に苦手意識がある方は、無理はしないように。
とは言っても、長編小説だと、話の流れが掴めないので、中々かいつまんで読む事は出来ないかもしれません。
そこで、読書が苦手な人にお勧めなのが、短編集やエッセイ集、短歌集や詩集です。
元から短い纏まりになっている為、とても読みやすいです。
長い本を、無理に最初から最後まで読もうとして挫折するぐらいなら、ちょっとずつでも日々活字に触れる方が、ずっと良いですよ。
③「良い本」を読む事
これはちょっと、抽象的過ぎる言い方で、分かりづらいかもしれません。
世の中には残念ながら、読書好きから見ると、失礼ながら美しい日本語、論理的な文章とは言えないレベルの本も、今は沢山出回っています。
出来れば、読書をあまりしない人ではなく、読書好きの人が薦める本に着目してみて下さい。
ブックカフェとか街の古本屋さんとか、本好きな人が集まりそうな所に足を運んでみるのも良いと思います。
④本の内容を覚えようとしない事
ここが、1番大事なポイントです。
「本の内容を頭に入れて、何かに活かそう」という下心は、一切捨てて、ただ目の前にある文章に身を任せましょう。
私の大好きな作家さんの1人、「さくらももこ」さんは、ご自身のエッセイを書かれた時、発売後に読み返す事をしなかったそうです。さくらさんにとってエッセイとは、「書いている時がエクスタシー」なのだと、いつかの著書に書いてありました。
読書も、「読んでいる時がエクスタシー」です。
活字に触れ、豊かな心で豊かな思考が出来る「読書」の時間そのものに、大きな意味があります。
とても良い本だと感じても、時間が経つと内容を忘れてしまう事も多いと思います。でも、だからといって、「その本を読んだ時間が無駄だった」なんて事は、絶対にありません。
本を読んでいく中で、自然と身につく理解力や思考力は、筋トレのように少しずつ、でも着実に、その人の血肉となり、血液となります。
その為にも、少しずつでも良いから、読書を習慣にする事が大切です。
まずは、「この文章を読んでいると、気分が晴れるなぁ」とか、「なる程と思う瞬間が多いなぁ」とか、そう思えれば、もう十分、読書を楽しめていますよ。
ここまで読んで、それでも1ミリも読書に興味が湧かなかったら、読書はスッパリ諦めて、他の部分で人間性を豊かにする方法を考えたら良いと思います。良い本を沢山読んでいる人に、沢山話を聞くとか。
いかがでしたか?
合言葉は、「読書とは、読んでいる時がエクスタシー」