股関節の痛み・噛み合わないを臨床的に考える
どうもこんにちは。
理学療法士の荻尾です。
日々臨床をしている中で、しっかり評価をしないと本当に難しい症状をお持ちの方と出会うことがよくあります。
つい最近で股関節の症状を訴える方が2名来られました。
今回はその方達の症状も合わせて臨床体験を基に記事を書いていきます。
2人が共通して訴える症状がありました。
はい、みなさんこれを言われてどう考えますか?
患者様が訴える言葉を医療用語に変換させ、解剖学的に考え、運動学とマッチさせて問題点を予測する、そして、動作観察の内容と紐付けして動作分析を行い、考察する。
これが臨床です。
実際に私の頭の中で考えていたことをまとめていきます。
ではいきましょう〜
主訴は??
患者様が訴えていることは、股関節が詰まっていることでもなく、股関節が噛み合っていない感覚でもなく、股関節に痛みがあることです。
はい、なので股関節の痛みをとることが最終ゴールになります
(※本来は痛みが取れた先に、どのような日常生活動作や社会活動をしたいのかまで考えないとダメですよん♪)
股関節の痛みを取りたいわけですが、その中で、【詰まり】【噛み合わない】という感覚がある中で、
を考えていきます!
この時に重要になってくるのが、治療の中で、この2つが改善されても股関節の痛みは変わらないかもしれないと言うことを考えておきましょう!
股関節のアライメント
股関節は球関節と呼ばれるように、多軸関節です。
つまり自由度が高いのが特徴なので自由度を高める為には股関節のアライメントが重要になってきます。
股関節は大腿骨+寛骨で構成されます
股関節の臼蓋に対して大腿骨頭がしっかりはまっていることが必要です。
また、FTA(Femoro-Tibial Angle)言って、大腿骨の角度がまっすぐ(180°)よりも少し外反した176°程度が正常と言われています。これより角度が大きくなるとO脚になり、角度が少なくなるとX脚になります。
現場ではASISー膝蓋骨中央ー脛骨粗面で角度をチェックすることが多いです。
これらのズレが生じても臼蓋と大腿骨頭の自由度は低くなると考えられます。
また、寛骨の傾きによっても股関節の自由度は変化します
つまり、立位の状態や動作時に寛骨が大腿骨頭に対してどれぐらい被覆しているかも股関節の詰まり・噛み合わない感覚を招く可能性があります。
静的アライメントのズレは動的アライメントのズレに必ず繋がるので、静的アライメントのズレは必ず修正したいところです。
股関節のアライメントに影響を与える部位
ここから先は
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?