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書評とかレビューとか

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これまで各媒体で掲載された書評や本のレビューなどをアーカイブしております。
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#釣り

書評とかレビューとかの目次

レビュー、書評に取り上げた書名を五十音でINDEXにしました (2024.3.29更新) ◆あ◆『アウトロー・オーシャン 海の「無法地帯」をゆく 上・下』イアン・アービナ『あかんやつら―東映京都撮影所血風録』春日太一『アニメーションの女王たち ディズニーの世界を変えた女性たちの知られざる物語』ナサリア・ホルト『アメリカは食べる。』東理夫『アランの戦争 アラン・イングラム・コープの回想録』エマニュエル・ギベール『ある犬の飼い主の一日』サンダー・コラールト『イエロー・バード』

『魚と人の知恵比べ』が描くフライフィッシングの奥深い世界|新刊めったくたガイド『WEB本の雑誌』公開版

web本の雑誌にて新刊めったくたガイド(『本の雑誌』8月号掲載)が公開となりました。

好奇心を奮わすクラカワーのルポルタージュ集|新刊めったくたガイド『WEB本の雑誌』公開版

本の雑誌 2023年3月号 新刊めったくたガイドがwebにて公開されました。

“今こそアームチェアフィッシング 釣り好きが出会ったこの1冊”|【レビュー】世界魚類神話

『月刊つり人』‬2020年7月号掲載 “今こそアームチェアフィッシング 釣り好きが出会ったこの1冊”  初夏のある日、まだ乾いた青空が覆う奥会津の渓流を眼下に見下ろしながら僕は恐る恐る斜面を降りていた。片手にはフライロッドを持ち、靴底がフェルトのウェーダーシューズでは乾いた石面で容易に滑り、何度も足元を踏みしめながら慎重に両の足を下ろしていった。ようやく渓の底に両足を下ろすと、緊張で高鳴っていた僕の鼓動を川音が洗い流してくれた。  川の中へと緩やかに一歩足を浸すと渓流の冷

「色」から「ことば」まで恐るべき『戦争とデザイン』| 『WEB本の雑誌』公開版

『本の雑誌』にて連載中「新刊めったくたガイド」の11月号分がwebにて公開されました。 くわしいレビューはこちら

開高健『魚心あれば 釣りエッセイ傑作選』|レビュー

ダ・ヴィンチwebにて開高健『魚心あれば 釣りエッセイ傑作選』(河出文庫)のレビューが公開されました。

江戸釣百物語|レビュー

ダ・ヴィンチニュースにて長辻象平『江戸釣百物語』(河出書房新社)のレビューが公開されました。

創刊75年の長寿雑誌! 井伏鱒二の“釣りの師匠”が創った、釣りの総合誌『つり人』が求められ続ける理由

ダ・ヴィンチニュースにて今年で創刊75年の雑誌、月刊『つり人』の佐藤編集長にインタビューしました。

ほんの小さなきっかけで人生には変化が生まれる。/『FlyFisher』2017年9月号掲載

ほんの小さなきっかけで人生には変化が生まれる。※『FlyFisher』2017年9月号掲載  今号で月刊誌としての本誌は最終号となる。 2012年の2月に店でフライフィッシングのイベントを開催するにあたり『FlyFisher』、『FlyRodders』、『フライの雑誌』と異なる会社のフラフィッシング専門誌に協力してもらった。  東日本大震災の年は、釣りを始めて一度も川に行かなかった初めての年となった。その翌年は僕自身が川と釣りへの意識がそれまで以上に高まっていたこともあり、

5/25発売『月刊つり人 7月号』 “今こそアームチェアフィッシング 釣り好きが出会ったこの1冊”にて 『世界魚類神話』(篠田知知基/八坂書房)を紹介いたしました。

5/25発売『月刊つり人 7月号』 “今こそアームチェアフィッシング 釣り好きが出会ったこの1冊”にて 『世界魚類神話』(篠田知和基/八坂書房)を紹介しました。 世界魚類神話 篠田知和基/著 八坂書房 ISBN:978-4-89694-262-0 税込価格 3,080円 頁数・縦 213P 22cm 同特集では僕がフライフィッシングを始めたばかりの頃に読んで感銘を受け、釣りキャンプでは必ず持参してテントの中で読んでいた奥本昌夫さん紹介による『トラウト・バム』

活字の中を釣り巡る フライフィッシング的読書ガイド

『FlyFisher』2014年11月号掲載 ※書籍情報は掲載時のものです 『ヘミングウェイ釣文学全集〔上巻・鱒〕』 (文藝春秋) ヘミングウェイの釣文学と言えば『老人と海』『大きな二つの心臓の川』が有名であるが、本書に収録の『最高の虹鱒釣り』『二十ポンドの鱒との激闘』の二作に興奮しないフライフィッシャーはいないだろう。カナダでの虹鱒釣りを記したこの二作は、巨大な虹鱒とのパワフルな激闘がヘミングウェイらしい荒々しい文章で記されている。 エサに飛びつく虹鱒の水柱。そして二フ

角幡唯介 『漂流』

 『FlyFisher』2016年10月号掲載  シーズンが終了した。 今年は春からあまり気持ちのいい釣りに出会えず、釣行もあまり重ねられずにシーズンが終わってしまった。  例年、一回くらいは爆釣があるものだが、今年はなんとも低調であった。 ただ、爆釣が多ければ良いシーズンかというと、実はあまりあっても困るのが釣り人の面倒くさい習性である。昨シーズンは一度だけものすごく釣れた釣行があった。昼過ぎというのにライズが止まらずキャストすれば必ずヒットする。贅沢なもので、こうなると

「後悔」と「言い訳」の釣り文学/『FlyFisher』2014年11月号

『FlyFisher』2014年11月号掲載  釣りに行く時はタックルと一緒に本を持っていく。実用系の本ではなく、随筆などのいわゆる釣文学と呼ばれる本である。 では釣場で読むかと言えば十中八九読まない。 文字を追うより魚を追っていた方が楽しいからだ。しかし、夕闇が迫り、浮かべたフライが見えなくなるのを合図に納竿し、テントの中でページをめくるのだ。一日を眠りにつくまで釣りに浸れる幸福感は格別なのである。 お酒が飲めない僕にとっての睡眠導入の役割も否定はできないが。 今回、釣

『職漁師伝』戸門秀雄

『職漁師伝 渓流に生きた最後の名人たち』 戸門秀雄/著 農山漁村文化協会 ISBN:978-4-540-11259-1 子どもの頃、軒先にある池で釣ったイワナを食べさせてくれる川魚料理の店で、イワナを釣りまくり人生初めての爆釣(爆発的に釣れることを表す釣り人用語)を経験。僕の釣りの才能が開花した瞬間であった。  そんな僕は現在フライ・フィッシングという釣りに囚われている。  この釣りがいかに素晴らしいかを説明しようとすると、数万字を要してしまうので、ここでは簡単に説