見出し画像

生まれつき一生社長になれない運命を背負ってしまった人

最近日々取り組んでいることが中国語に大きくシフトしてしまっているので、記事も中国や中国語の事ばっかりになってしまっています。。。


物販は初めてまだ二年足らずですが、中国には17年いて、しかも最初に中国に行ったのが1995年の事でしたので、そもそものネタの量が多いという事もあるかもしれません。


という事で、また思い出したことを一つ。


山東省の曲阜という、論語の孔子の故郷に一年間留学していたことがありました。当時人口4万人の町で、早い話が「超田舎」です。


どんな感じの「田舎」なのかと言いますと…


学校から中国人学生に支給されている生活手当てが確か50元/月位で、それを使い切らずに貯金している学生。(毎日何食べてんの?)


市場に生活用品を買いに行き、さ~値切るぞ!と思ったけど、値段を聞いたら値切るのが可哀そうになったくらいの安さ。


バスターミナルから学校までたった数元のチャリタクに乗ろうとしたら、10人くらいのチャリタクのおっちゃんが集まって始めた客(私)の奪い合い。


当時学生の私でも食べきれないくらいの量のジャージャー面(炸酱面)が、たったの2元で、しかもサイズが小(笑)普通の量どんな多いねん! 


従業員が殆どいなくて、乗り物を動かすために電源を入れたら、それでも動かず、お客さんがほとんどいなかった孔子のテーマパーク。


夏場に学校の外に食事をしに行き、クーラーをつけてくれと頼んだら、会計時に「空调费(クーラー代)20元」と書かれて出てきたレシート。


他にも色々ありますが、ざっくりこんな感じです。


で、ある日、その行きつけのジャージャー面屋さん(炒め物もあります)に行きました。ご夫婦で営業されている20人も座れない小さな店で、お二人とも顔なじみになっていたので、入口の近くにしゃがんで洗物をしている奥さんが、「お~、来たか」と気さくに声をかけてくれました。


このご主人が、私のような三流おやじギャグ芸人でも使いこなせるようなネタを一つくれました。彼は、付さんという苗字なのですが、

「俺は一生社長になれない運命なんだ。」

と言い、

いや、今自分で店持ってるやん。なんで?と思ったところ、

「社長になっても、付总と呼ばれるからだ。」

と言われ、「お~、なるほど!」と、その後も結構お世話になった、使えるネタをゲットしました!


中国では、漢字一文字の名字の人が圧倒的に多く、その人が社長になった場合、その人の名字に「総(总)」とつけて呼ぶことが多いです。

この总と言うのは、「総経理(总经理)」の事ですが、総経理という漢字三文字がめんどくさいのか、总の一文字で済ましてしまいます。


では、副社長だったらどうなるのかというと、总の前に「副」と言う文字が付き、副总と言う風になりますが、恐らく中国語を勉強していた時に言われていた、「漢字二文字は座りが良い(言いやすい?しっくりくる?)」為か、副社長の場合は、副社長という肩書の人が一人しかいない場合は、直接名字をつけずに副总と呼ぶこともあります。


ところが、彼の名字の「付」と言う文字と、「副总」の「副」と言う文字の発音が全く同じで、「付总」でも「副总」でも同じなので、その音をかけて言っているネタだという事が分かりました。


後に中国での仕事でいろんな人と会うようになりましたが、付さんと同じ発音の名字の人でしたら、必ずこのネタを使っていました。


「気の毒に。こんな優秀な人が社長になれないなんて…」

と私が言うと、相手は多分何のことを言っているのかが分からず、条件反射的に謙遜して、

「いやいや、雇われで精一杯ですよ~」


と言ってくれたら、しめたもの!

このネタの登場です!


そしたら、鼻で「フッ」と笑うのと同じくらいのレベルの、「あっそうね」のような感じで「ハハ…」と、1秒足らずの乾いた笑いをもらった時は、


心の中でガッツポーズ!です。


…しかし、よ~こんなんがクビ切られんと中国で仕事できてたなぁ~(笑)


【お礼】

私が記事を書き続けられるのも、今こうして貴重なお時間を割かれてこの 記事を読んで下さっているあなたのお陰です。本当に有難う御座います!

相互フォローさせて頂いております。宜しければフォローお願いします。


人生いつも土壇場で踏ん張ってばかりいるプロフィールです(笑)



私の全記事リンク付きサイトマップです




いいなと思ったら応援しよう!

かくびん@中国語発音サポーター 相互フォロー中!
サポートを下さるあなたのお志とお気持ち、大変有り難く頂戴致します。そのお志に報いることが出来るような、よりよい記事を書かせて頂ける様、更に精進いたします。