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短歌二年目にしなかったこと 9首つき


>>短歌一年目にしたこと

去年から、短歌を始め文芸の勉強をほとんどしなくなりました。結社は休会して半年以上になります。原因の一つは
 ・集中する場が欲しい、でもその場がない
から。去年の夏頃から生活と健康の余裕がなくなってきて、本をじっくり読むことすら難しくなっていました。災害のニュースや感染症の問題にも影響を受けていました。

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もっと内向きな原因もありました。たとえば私は言葉を扱うのが得意ではないので、しょっちゅう「この言葉は誤用かも?」「誰かのパクリかも?」と心配になります。さらに分不相応ながら、何かに入選することを望むあまり、手法や他者の目にこだわり始めました。そのうち、
 ・純粋に作歌を楽しめなくなってしまった
のです。

去年の夏の9首はnoteに載せる勇気が出ませんでしたが、記録として挙げておきます。家庭へのジレンマを投げやりに歌ったものに加えて、"<<"には歌への心情が入っています。

・この頃は思春期がえりかスライムのごとき自意識中年の危機
・家庭人夢見し友は教育に身を捧げ来て悔いなく辞めつ
・あがけども主婦は主婦なりこの歌も私一人の稼ぎじゃ詠めず <<
・君の手が握るはスマホわが手には小さな二人つながらぬ今
・キライデショとすねる娘それ後悔するよ昔のわたしのように
・砂浜でビーズを拾い集め編むごとき短歌の制作過程 <<
・書き上げし詠草ハガキ魔が差して赤きポストを前に破りつ <<
・ハンバーグのコツ聞けないままでした父さん何が隠し味だっけ
・ゆで豆に塩とこうじを加えても心こめねばカビになるだけ

一時はまさに「カビの温床と化した自作味噌を捨てたい」心境。今まで読んだ作品や知識もすっかり頭から抜けてしまいました。
だけど、時々うたの日(ネット歌会)に参加したり、趣味仲間さん達とのんびり交流したりしていたおかげで、完全に離れるまでには至りませんでした。

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気軽にというと語弊がありますが、身構えずにまた取り組みたい、5月を乗り切ればまた・・・・・・と期待していた頃です。
ところが、休校休園が明け始めて早々、

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そのバタバタから一か月後、一人時間がちょっとずつ増えて、歌人さん、詩人さん達とお話する機会もできました。そこで、作ったものを保管していたEXCELを久しぶりに掘りだすと、その一つ一つを作った時の心境や光景がワーッと浮かんで懐かしくなりました。同時に、これを改作してもっと良くしたいという気持ちが沸いてきたのです。
「もしかしたらリスタートできるかな?」そんな気が今はしています。

※ バナーは三崎港(神奈川県)。
※ 引用は<塔 第66巻第10号(2019,10)、第11号(2019,11)作品2 若月香子>より 。ありがとうございました。