自分の心の状態は、自分で管理しようー乾燥機の故障から考えたこと
前回「部屋干しタオルと不機嫌な気持ち」という記事で、乾燥機が壊れて部屋干し乾燥したタオルがイガイガして痛かったところから、不機嫌な気持ちを連想した、という話を書きました。
今日はその続き。
なんと遂に、
乾燥機が直った。
これまで3人のエンジニアの方に来てもらっても
うんともすんとも言うことなく
日に日に機能しなくなっていた。
もうただの白い大きな機械
でしかなくなってきたところで、
1人のプロおじ様の登場であっさり解決。
曰く、洗濯機に溜まる水分を引き上げるポンプが
適切に動かなくなっていたのだそう。
年季も入っていたので替え時、ということだったらしい。
It will change my LIFE!と言ってしまったほどに嬉しかった。
作業をするからタオルを貸して欲しいというので
あの、部屋干しけばけばイガイガになったタオルをお渡しした。
そこで、なんだこれ!と驚愕の反応。
プロおじ様の先生モードが発動した。
1、洗剤は入れすぎるな*
2、洗濯機で柔軟剤は使うな
3、乾燥機で柔軟シートは使うな
*私が使っていたのはパッケージにある案内通りだったけども、それは必要な量の5倍ほど多かった。
どうやら、ポンプが機能しにくくなっていたのは
年季の問題だけでなく
洗濯物に残った洗剤や柔軟シートに染み込んでいる
化学料が汚れとして溜まっていたことにもあるのだそう。
機械も多少の既製品に対応するべく作られているものの
過度な仕様は害になると。
洗剤を使いすぎずに
正しい用法、容量で使えば
洗濯機に汚れも残らなくて長く持つし
洋服もけばけばにならず長持ちするし
肌も傷つけることなく気持ちよく過ごせる。
柔軟剤を使う前に、使わなくていいように
正しくトリートメントをしよう
という話だった。
前回の「タオルの痛々しい乾き心地のイガイガを解決する柔軟剤」
を「不機嫌な気持ちを落ち着かせる方法」
にメタファーしていたのだけども
ここで教えてもらったのは
「そもそも不機嫌にならないように自己管理しようね」
ということだった。
確かに。
2020年の私は
引っ越し、結婚後の初めての同居生活、仕事の変化、コロナ禍、妊娠、出産
を迎えて多くの環境変化に気持ちが追いつかなくなっていた。
激しく取り乱すことはなく気丈に振る舞っていたとは思うけど
変わるんだ、と自覚するたびに
明らかに以前の私(=東京でシェアハウスをして、毎月新しい土地に出張に出掛けて、人と向き合う探究的な好きな仕事をして、好きな時に好きなように好きなことをする生活)に戻ることはないとわかっていた。
けど、どうしたものか。
一部は好んで選んだ変化ではあったけど
迷走している感じもあった。
変わっていくことは確かなのだけど
どんな姿になっていきたいのか、
その姿になるためにどうしたら良いのか
わからない。
それでいで、
わからないまま日々の不満も溜まっていく。
1人でマイルールを謳歌していたのとは異なり、
同居人の家族と新しい関係の中で決めていくことも増えた。
一緒に考えたいと願う一方で
直近で起こる些細なことにイラァ(怒)を発動させて
自分の気持ちを逆撫でし続けていた。
相手との対話の時間をつくろうにも
感情や感覚を大切にする私と
論理や効率を大切にする相手との
話し合いは本当に疲れるものだった。
1人で決めるものでもなく、話し合っていくべきなのに
話したいとも思えなくなっていた。
それすらもイライラしてくる。
その時に私が勉強していたのが
『Co-Activeコーチング』と『ポジティブインテリジェンス』だった。
Co-Activeコーチング*では
葛藤や不安、希望や可能性を同時にカオスに抱えている中で
一体自分の中に何が起こっているのか
に目を向けていくこと
を知った。
周りの事柄や決め事に流れていく前に
自分の内面にある願いやニーズを受け止めること。
*クライアントが本来持っている力を最大限に発揮し、目標達成や人生の充実をサポートするコーチング手法
ポジティブインテリジェンス(PQ)*では
不安やストレスの原因になっている存在は自分の中にあって
脳の仕組みや視点の持ち方で
心の状態をコントロールすることができる。
そして、その力は鍛えていくことができること
を知った。
*脳科学と心理学に基づいた心の状態を鍛えるプログラム
まさに、
「そもそも不機嫌になるのは自然なこと。
だけど、それに乗っ取られて不機嫌をばら撒くのは
自分にとっても周りにとってもいいことにはならない。
自分の心の状態は、自分で管理しようね。」
ということ。
もう気持ちが収まりきらなくて
ぐわんぐわん揺るがされる体験にどっぷり浸かりながらの学習は
それはもうジューシーだった。
涙ながらにコーチや仲間に聴いてもらったこともある。
こうした関わりがあったことで
私の心の状態が
超絶毳毳(けばけば)で肌によくない洗剤が残ったまま
乾燥されてしまったタオルの表面
のように私の心は荒れきっていたことを理解することができた。
そして、当たり前だけどそのままではいたくないし
そもそも毳毳な自分にならないように対策することも少しずつ
できるようになっていった。
コーチングやPQが正しく注がれるようになって
自分の生き方の質感を捉え直した。
「自分の人生はやっぱり自分が舵をとること」
「カオスでいい。その形も変わっていくものだから楽しめばいい」
「自由な発想で、なんでもどっしり受け止める」
振り返ると豊かな環境だったと思うのは
コーチングでもポジティブインテリジェンスでも
「あなた(私)が本当に大事にしたいことは?」
ということに向き合い続けさせてくれたことだと思う。
それがなかったら、
嫌悪を向ける矛先に気を取られて
嫌な気持ちを繰り返し、
自分も、相手も、環境も全てを攻め立てるだけで
何も動けないままカオスの沼にハマっていたかもしれない。
2024年の今、長い時間をかけて
やっと私の心は
暖かい熱を帯びたふかふかなタオルの表面
の様になってきてるんじゃないかと思う。
乾燥機が壊れた
乾燥機が直った
一連の生活の中でのトラブルシューティングを通じて
心の状態のメンテナンスについて考えた。
自分のことも、周りのことも
暖かく衣で纏うことで
より充実した人生や成果に繋げる
そんな関わりができるようになりたいな、
と思わされた。
洗濯機と乾燥機のメンテナンスはちゃんとやろう
洗剤と柔軟剤はほどほどに使おう
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