見出し画像

関東の麺に欠けているもの かしわ、うずら、きくらげ

かしわ


寒くなると無性に駅そばが食いたくなるのはなぜだろう。

「絶対に食べたくなる駅そば」なる動画を見て、ますますその思いがつのっている。


絶対に食べたくなる駅そば10選(地理ふしぎ発見)


私は九州にいたので、とくに懐かしいのが「かしわそば」だ。

あんなにふつうに食べていたかしわそばが、東京で食べれないのはショックだった。(昔は、「かけそば/うどん」にもかしわが入っていた)

この動画では、「かしわうどん」として登場する。福岡はたしかに「うどん」文化だが、そばもうどんもあったと思う(子供のころの私はそこにそんなこだわりがなかった)。


動画「絶対に食べたくなる駅そば10選」より


この動画は細部にいろいろ間違いがあるようで、上の画像にある「かしわ」の説明も間違いだ。

かしわは「鶏肉を甘辛く煮たもの」を言うのではなく、鶏肉一般の関西の呼び名である。九州でも日常的に使われていた。

ただし、九州の「かしわうどん/そば」「かしわ飯」は、東京の「とりそば」「とり飯」とはちがう。

だから、かしわというと、「あの九州風に甘辛く煮たもの」と考えても、あながち間違いではないかもしれない。九州の味付けでの「甘さ」は独特で、中毒性がある。(料理が甘いのは、タイやマレーシア含め、アジアの「南」共通だ)


うずら


九州で食べたそばでは「出雲そば」も思い出深い。

もちろん「出雲」だから、九州本来ではない。なんとなく、九州のそばより高級なもの、という感覚で食べていた。

その出雲そばのつきものが「うずらの卵」だ。

うずら、もみじおろし、とろろ、といったあたりが具材の主役になる。なにか上品だ。



九州では、うずらの卵は、そばのほかに、ちゃんぽんに入っていることがあった。

また、ゆでたうずらの卵は、赤ウインナー並みに、お弁当のおかずの定番だった。

うずらは、東京でも、中華料理では使われていると思うが、それ以外ではあまり見ない食材だと思う。


きくらげ


そして、ラーメンのきくらげだ。

きくらげが入っていないラーメンというのが信じられなかった。九州では必ず入っていた。



家系ラーメンでは、きくらげの代わりにほうれん草が入っている。

ラーメンにほうれん草を入れるなんて、変態ではないかと思う。

きくらげの、あの歯ごたえがないと、ラーメンを食った気がしない。



以上、関東の麺類に欠けているもの、3点でした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?