見出し画像

そろそろメディアの「赤狩り」が必要か

まあ、トランプは選挙中、あれほど「左翼メディアをぶっ潰す」と言ってたからね。

J・D・ヴァンスは、「大学をアカどもから取り戻す」と言っていた。

トランプが大統領になったら「赤狩り」が始まる、という記事が出てました。


トランプが第三の赤狩りを計画中 Trump Is Planning a Third Red Scare(Jacobin 2024/11/2)


記事で「第三の赤狩り Third Red Scare」と言ってるけど。

第一の赤狩りは、ロシア革命後、1920年代に起こった赤狩り。

第二の赤狩りは冷戦期、例のマッカーシーで有名な1950年代の赤狩り。

そして2025年に、第3の赤狩りが来る、と。


で、トランプが当選したから、ロバート・デニーロやジェーン・フォンダが、アメリカから逃げ出したという噂が出た。

デニーロは、「真実の瞬間」(1991)っていう、赤狩りの恐怖を描いた映画に出てたねえ。

1950年代のハリウッドの赤狩りに関する映画でした。


そして、トランプは、1950年代の赤狩りで、マッカーシーの右腕だった検事ロイ・コーンの「弟子」だからね。

若き日のトランプは、この「赤狩りの闘士」を自分の弁護士にし、権謀術数を学んでいた。

映画「アプレンティス」で、ロイ・コーン役のジェレミー・ストロング(左)と、ドナルド・トランプ役のセバスチャン・スタン


トランプはいわば、「元祖直伝」の赤狩り人なんですね。


そりゃデニーロも逃げ出す、とみんな思った。

デニーロやフォンダが国外脱出したというのは、デマだったんだけどね。

でも、あり得る、とは思った。



日本でも、1920年代には、大杉栄の惨殺(1923=大正12)なんかがあった。昭和初期にかけて左翼の厳しい弾圧があった。「第一の赤狩り」ですね。

1950年代、日本では、アメリカの非米活動委員会みたいな組織的な赤狩りはなかったけど。

まずGHQがゼネスト中止で「逆コース」を明確にした。

東宝争議(1946〜1948)は、GHQの意向も汲んだ赤狩りだったとも言われます。

この東宝争議の記憶を継承しているから、吉永小百合は赤いんだと思います。赤狩りの恨みを忘れていない。

そして自民党とか右翼とかが、ヤクザとつるんで、60年安保に向けて盛り上がる左翼と、見えないところでバチバチやっていた。

あれらが「第二の赤狩り」ですね。


恐怖の赤狩り、第三の赤狩りが、日本でも来るかもしれませんね。

マスコミも、マスコミに登場する文化人たちも、左翼偏向が目に余る。

このところの選挙で、「左翼メディアが民主主義を破壊している」という認識が広まった。


兵庫県知事戦の後、NHK会長が「反省」の弁を述べた。これは珍しいことで、事態が一歩進んだ感がありますね。


しかし、NHKが変わるとは思えず、メディアが本当に「反省」するとは思えない。

兵庫県知事選のあと、国会議員がこう言ってますからね。


TVは既に、左翼運動家や情報戦を仕掛ける外国勢力に明け渡されている、というのが私の認識です。


(毎日新聞が中国から広告費を受け取った件に関して)

この件、国会で質問したことがあります。
また改めて国会で質問しようと思います。


毎日新聞を購読することは こういった行為に加担すること
毎日新聞購読やめますか?
それとも人間やめますか?
と言ってもいいくらいでは⁉︎


ちょっと官邸から「もう少し公平に報道してくれんかね」と言われただけで、

「わー、言論弾圧だー、許すまじ」

となるマスコミですからね。こういう声にどう反応するのか。



はっきり言っておきたいですが、左翼にも言論の自由があり、共産主義者が共産主義思想を説くのも自由です。

問題は、「公正」をうたいながら、左翼偏向した情報を流し、有権者の判断をねじまげ、国の行方を危うくされることですね。

思うに、左翼偏向にも、段階があると思うんですよ。


偏向レベル1 左翼記者が、記事・論説のなかに、左翼思想をまぎれ込ませる(個人的犯行)

*これは、よくあります。


偏向レベル2 
編集部が、特定の左翼党派、左翼集団の「指令」によって、記事を書く、あるいは、左翼に都合の悪いことは書かない(組織的犯行)

*これも、時々あるんじゃないかな。「書かない」ことは多い


偏向レベル3 
日本のメディア企業が、外国の左翼勢力に乗っ取られ、世論、国の意思決定を操作しようとする(スパイ行為、国家反逆罪、死刑)


この「レベル3」があるかどうかは、私にはわからない。私はその「現場」を見たことがない。

でも、上の浜田議員の認識では、もう「レベル3」まで来ているということですね。

それが事実なら、「赤狩り」不可避ですね。



でも、リベラルの立場としては、時の権力により、憲法的な自由が侵されることは、なるべく避けていただきたい。


まず、言論で、マスコミの偏向を批判する。

私が、社会の片隅でこういうのを書いているのも、その一つです。

みんなでマスコミにうるさく言って、マスコミ自身が気づき、自主的に偏向をやめるように仕向ける、というのがいちばんいいですね。


でも、マスコミは傲慢で、自分から変わろうとしないですね。


次に不買。


偏向テレビは見ない。偏向新聞は買わない。

その消費者の強い批判と意志が伝われば、メディアだって資本主義の企業なんだから、変わるはずなんですね。

私はこれもやってます。


でも、偏向マスコミはなかなか潰れない。どうなってんですかね。


新聞社やテレビ局は、法律で守られてるんですね。株を外部から買いにくくしたりして。そして、新聞社とテレビ局は株を持ち合って、お互いを守っている。

言論報道の独立を守るため、といえば聞こえがいいけど、要は、市場や株主を気にせず、自分勝手に経営する自由がある。

そのうえ、政府から払い下げられた土地を持っていて、不動産で食っていける。


そして、記者クラブ制度などの障壁で、新たに新聞業や放送業に参入しにくくなっている。

報道機関は社会に必要ですからね。いくらヒドイと思っても、ニュースは必要だから、人々は既成メディアに頼らざるを得ない。だからナメられてる。

だから、既成の偏向メディアを潰す運動と同時に、新たな勢力がマスコミに参入できるように、規制の撤廃も進めなきゃいけない。

イーロン・マスクみたいな人が、日本でも出てくるようにしないといけない。



今の自民党とか公明党とかは、既成メディアべったりですからね。

安倍晋三みたいに、メディアに逆らった政治家は、殺された。

第四権力というより、すでに第一権力より大きいんじゃないかと思えるマスコミを変えるのは大変ですが、まともな民主主義を取り戻すためには、避けられない事業ですね。

民主的な「赤狩り」の方法が発明されなければなりません。



<参考>


いいなと思ったら応援しよう!