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まるでリピート再生?!

母の記憶力は、摩訶不思議。

よく言われることですが、、昔のことはよーく覚えています。
もともと記憶力は抜群によかった母。残念ながら、私はこういうところは似ませんでした。(๑′-﹏-๑) シュン
思い出話はもちろん、親戚の電話番号や家族の誕生日(しかも配偶者やその子どもたちまで)、私の学生時代の同級生の名前などもよく覚えています。
今日もジャケットのボタンが取れたと言って、裁縫箱をもってきたのですが、よくそんなところにしまってて覚えてられるね、というとろこから出してきてびっくりしました。


しかし、「ついさっき」の話はなかなか記憶に残らない。💦
毎日同じことを言っています。それはもう儀式と言っても過言ではないぐらい律儀に同じことを言います。

一番は、「クスリ」のこと。かつてはセットされたクスリを自分で取り出して飲んでいたときがあったので、その印象が強いのでしょう。
決まって「明日のくすりがないんだけど、もらいに行かなきゃいけないね。」と言います。
「もう前みたいにそこには置いてないけど、ちゃんと私かヘルパーさんが渡すから心配ないよ。」と返しますが、ふーーんと半信半疑の返事をします。
多いときは日に3回ぐらい、この会話をします。

それから、「寒い、寒い」と温風ヒーターの前に陣取っている父に向かって、「寒いの? どうしてそんなに寒いの? 熱はない?」と聞きます。
毎回、初めて気づいたかのように、驚いた目で聞きます。
最初は戸惑いましたが、今となっては「毎回、毎回、よく同じ表情で聞けるなぁ」と感心してしまいます。

その他にもふと思いつくネタは決まっていて、ドリフじゃないけど、コントのごとく繰り返されるのです。だいぶ慣れました。

そんな母の、最近の私の笑いのツボです。

第二弟は庭にみかんを植えていて、今年はじめて大収穫をみたようでした。
珍しいみかんで、濃厚で甘いのですが、酸っぱいのです。最初にすっぱいが強烈に来て、後味にぐわーっと甘さと独特の風味がやってきます。
商品になるような代物ではありませんが、意外と病みつきになります。

このみかんを実家に大量に持ってきました。
母は食べ物をみると何でも頬張る習性をもっているので😅、そのみかんにも必ず手を出します。
しかし、一房食べて「うわっ、すっぱ!」と残りはテーブルに置いてしまいます。
でも、5分もすると、またみかんが目に入ります。
その食べかけのみかんを初めてみたような顔で、一房口に入れて、まったく同じリアクションをします。「うわっ、すっぱ!」残り放置。
まるでデジャブです。動画のリピート再生です。
そしてまた、テレビでも見始めて5分もすると・・・。

私はその光景を見るたびに大爆笑するのですが、母はキョトンとしています。そして、私に残りのみかんを差し出します。
私は美味しく全部いただきます、「うわっ、すっぱ!」と言いながらも。

まだ、そのみかんは何十個も残っています。
当分、笑わせてもらえそうです。



タイトル画像は”のま果樹園”さんにお借りしました。


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