見出し画像

「年の始めに夢を見よう」

こんにちは! 婦人之友社のクラウド家計簿kakei+カケイプラスです!
突然ですが、みなさんは夢見ていることがありますか?
その夢を、育てていく楽しさ、感じていますか?

羽仁もと子が「新年の夢」と題した詩を紹介します。

新年の夢
夢をむすぶ幾度いくたび、むすんではほどけ、とけては結ぶ。

その夢がまどかになると、夢が形をとって現世うつしよに生まれ出る。
二葉ふたばのように、嬰児みどりごのように。

夢なくして新しい年を迎えてはならない。
他人ひとの夢をわが夢と思いちがえてはならない。

わが願望ねがいの底から、静かにほのかに見えそめて来る、いろいろの夢を見よう。
年の始めに夢を見よう。

清き思いを与えたまえ、清き願望ねがいを与えたまえ、清らかな夢を見るように。

だんだんにさやかになって来る夢を見るのは楽しみである。
夢をそだててゆくのは楽しみである。

自分一人の夢でなく、多くの友の夢がほしい。

清らかに結んだ夢が恵まれて、ことごとく現実になる夢を見よう。
(昭和3年12月) 

羽仁もと子著作集 『思想しつつ生活しつつ(下)より』

いかがでしたでしょうか?
情報量が多く、SNS全盛の時代に「他人ひとの夢をわが夢と思いちがえてはならない」と言われるとドキッとします。自分の夢と思っているものは、果たして本当に「わが夢」なのでしょうか。
日々忙しく過ごしているうちに「わが夢」をどこかに置き忘れてはいませんか? 「わが願望ねがいの底から、静かにほのかに見えそめて来る、いろいろの夢を見よう。」とあるように、自分の内面にあるに目を凝らしてみましょう。

この詩が載っている本はこちら。
電子書籍でも販売しています。

羽仁もと子が創刊した『婦人之友』は2023年に120周年を迎えました。


いいなと思ったら応援しよう!