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「バームクーヘン赤字」になっていませんか?

 薄い層を何層にも重ねて焼き上げるバームクーヘン。とてもおいしいお菓子ですが、家計簿では、小さな赤字が層となり、積み重なって家計が膨らんでいる状態を「バームクーヘン赤字」と言ったりします。そんなおいしくなさそうな「バームクーヘン赤字」から、健全な家計に戻していくには、1枚ずつ薄皮をはがすように要因をひとつずつ取り除かなくてはなりません。「気がついたら予算が守れてない」「大きな出費はないはずなのに毎月赤字だ」とお悩みの方は「バームクーヘン赤字」体質かもしれません。
 みなさんの家計はいかがですか? 思い当たる方はぜひ参考にしてください!

まずは、買い物のクセを、チェックしてみましょう

① お惣菜をよく買う。
② 100円ショップに頻繁に行く。
③ コンビニでよく買い物をする。
④ 「2個で◯◯円」や、「◯個買うとポイント2倍」などに弱い
⑤ イチキュッパなど98円の数字に弱い。
⑥ どちらがいいか判断できないと、両方買うことがある。
⑦ 買ったばかりでも、さらにいいものを見つけると買ってしまう。
⑧ メーカーの異なる商品が並んでいると、高い方を買う傾向がある。

 ポロシャツなど、洗い替えに同じ物や色違いを2、3枚買ったりと、同じものをいくつも買ってしまうのは、バームクーヘン赤字の源です! 洗剤などの消耗品や日用品でもありがちです。安いからといくつも買っていると適量を超え、整理収納や管理に場所、時間、手間がとられます。今あるものを最後まで大切に使うためには、ものが家に入ってくる「入口」で、よくよく考えて選択することが大切ですね。

体質改善するには?

生活の枠を広げない:生活の基礎となるところは、毎月の固定収入におさめるように努める。賞与は加わる部分(旅行代金、住宅ローンの繰り上げ返済、貯蓄など)の予算に。
予算をていねいに立てる:購入予定を書き出し、予算を細かくていねいに立てる。家族と、ライフプランや方針について話し合う。
予算と実際をチェック:家計簿をつけるたびに、予算と照らし合わせる。(kakei+の場合、記帳をしたら月集計をみましょう)。月末に赤字の費目があれば、「原因」を考える。(kakei+の場合、集計表の年集計で剰余累計をみましょう)。
やりくり上手に:予算外の大きな出費があったら、どこを削るのか考える。純生活費合計の予算は守るという姿勢が大事。削るときも、予算がていねいに立てられていないとできない。
買い物癖を自覚する:チェックリストの④~⑦は、同じものを複数買う癖のある人。必要のないものを買わないように、冷蔵庫、食品庫、洋服だんす、その他の収納してあるもの、家にあるものを把握する。
予算生活の基本は、毎日の記帳:記帳をためたり、まとめてつけたりしていると、赤字になっていることになかなか気づけない。

予算を立てて家計簿をつけていると、バームクーヘン赤字に気づくことができます。

 バームクーヘン赤字から抜け出すには、「この予算を守って暮らそう」という気持ちを強く持って、家族にも伝えることが原動力になります。
 おいしいもの好きな夫が、高級牛肉や刺身を買ってくることもたびたびあるでしょう。しかし、単価が高いものがおいしいと考えず、「旬のものが安くて、栄養価も高く、おいしい」ということも、家族で確認できるといいですね。
 帰宅が遅い時に「お惣菜」に頼らなくてもよいように、時短料理のレシピを増やすことも必要でしょう。
 体質改善ためにも、わが家の方針をよく考えた上で、現在の生活に即した予算を立てる、記帳のたびに予算との差額を確認します。すぐには変われないかもしれませんが、失敗や反省を次の年に生かし、よりよい予算を立て、守る努力を重ねて家計上手、生活上手を目指しましょう。

「まあいいか」で貯金を切り崩してきた Aさん

 予算を立てて暮らしはじめて6カ月「家計簿をつけるって、こういうことなんだなとなんとなくわかった」と話すAさん(30代、4人家族)。

 予算を立て、その数字を見ながら生活していくと、赤字になっても「なぜ赤字になったのか」、その原因がすぐわかることです。例えば、交際費の赤字は妹の出産祝いでした。最初から予算にとってあるので、今は赤字でも、この先大きな支出の予定はなく、1年の終わりまでには取り戻せると安心していられます。
 自動車費も赤字になっています。これは予定外のタイヤのパンクと、オーディオ機器の故障が原因です。これまでなら、仕方がないと貯金を引き出していましたが、予定外の出費があった分、どこかで工夫して、生活費の枠は守りたいという気持ちが強く働くようになりました。今までは「まあいいか」の積み重ねで、貯蓄ができない体質になっていました。
 家計簿をつけることで収入に見合う生活がわかってきて、気持ちのうえでも安心できるようになりました。

まとめ:使えるお金の上限を意識して!

 「安いから!」とか「ついつい買い」や「仕方がなく」のようなことが積み重なって、それがバームクーヘンのように「予算」や「収入枠」という中心円から赤字がじわじわと広がっていきます。
 これまでお伝えしたことをまとめると、使えるお金には限りがあるので、その予算や収入といった枠の中でうまくやりくりすることが大切です。それを可視化するのが家計簿の役割! 入ってくるお金、出る予定のお金をしっかりと書き出して「予算立て」をすることで、今使えるお金を目で見てわかるようにすることです。
 子どものおこづかいとは違い、一家の家計となると規模は大きくなり、費目も細かくなっていきます。そうすると、頭の中だけではぼんやりとしてしまい、「ま、いっか」と買ってしまうことも増えていきます。だからこそ、家計簿が教えてくれる「使えるお金の限度」をしっかり把握して、「おいしくないバームクーヘン」にならないようにしていきましょう!

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