見出し画像

【DAY 12】 睡眠と筋肉回復

みなさん、運動後の筋肉の疲れを感じたことはありますよね?おそらくすべての人がこのような経験をしている事かと思います。筋疲労から早く筋肉を回復させるためにはどうすれば良いのでしょうか。

筋肉が回復するためには、実は睡眠がとても重要な役割を果たしているんです。今回は、睡眠がどのように筋肉の修復と回復をサポートしているのかについて詳しく説明します。

1. 睡眠中に起こる筋肉の修復

1.1 成長ホルモンの分泌

睡眠中、特に深い眠りの段階で「成長ホルモン」が多く分泌されます。このホルモンは筋肉の修復と成長に欠かせないもので、運動によって傷ついた筋肉を回復させる役割があります(Van Cauter et al., 2000)。成長ホルモンがしっかりと分泌されることで、筋肉が強くなり、パフォーマンスの向上にもつながるんです。

22時~2時がゴールデンタイムと言われてきましたが、これは近年では事実ではないと言われてきています。
実際には入眠から3~4時間の睡眠の質が大きくその日の睡眠に影響しており、その時間帯が「睡眠のゴールデンタイム」と呼ばれているそうです。

決して22時~2時に間に寝ることが良いのではなく、入眠後数時間の睡眠が大切だと認識することが大切です。


1.2 血流の増加

睡眠中には体全体の血流が増加します。これにより、筋肉に栄養や酸素がしっかりと届けられ、回復がスムーズに進むのです(Kraemer et al., 2009)。特に、睡眠中の血流増加は、運動後の筋肉疲労を軽減し、次の日に体が元気な状態でスタートできるようにサポートしてくれます。

このように考えると、激しいトレーニングで筋肉を損傷した状態で睡眠を疎かにしてしまうことで血流がうまく流れず、損傷部位に栄養が届けられないことから、回復が遅くなってしまうと言えそうですね。

血流をよくすることによるメリットは計り知れない

2. 睡眠不足が筋肉に与える影響

2.1 筋肉の回復遅延

睡眠が不足すると、成長ホルモンの分泌が抑制され、筋肉の修復が遅れてしまうことがあります。結果として、筋肉痛が長引いたり、パフォーマンスが低下したりするリスクが高まるんです(Dattilo et al., 2011)。運動の効果を最大限に引き出すためには、質の高い睡眠が欠かせません。

さまざまなスポーツ選手が睡眠を大切にしていることが分かるかと思います。


2.2 免疫力の低下と筋肉損傷のリスク

睡眠不足は免疫力を低下させ、筋肉の損傷リスクを増加させることがあります。特に、過度な運動と睡眠不足が重なると、体が十分に回復できず、怪我のリスクも高まります(Hausswirth & Mujika, 2013)。十分な睡眠を確保することは、筋肉の回復だけでなく、怪我の予防にもつながります。

睡眠を通して怪我の予防をしていきましょう

まとめ

睡眠は、筋肉の修復と回復に欠かせない時間です。成長ホルモンの分泌や血流の増加が、運動後の筋肉をサポートしてくれます。逆に、睡眠が不足すると筋肉の回復が遅れたり、怪我のリスクが高まることがあります。運動後はしっかりと睡眠を取り、筋肉をしっかり休めることが大切です

次回の記事では、「睡眠の質を向上させる食事」について詳しくお話しします。


参考文献

  • Dattilo, M., et al. (2011). "Sleep and muscle recovery: Endocrinological and molecular basis for a new and promising hypothesis." Medical Hypotheses, 77(2), 220-222.

  • Hausswirth, C., & Mujika, I. (2013). "Sleep and recovery in athletes." International Journal of Sports Physiology and Performance, 8(5), 545-553.

  • Kraemer, W. J., et al. (2009). "The effects of recovery sleep on blood flow and muscle recovery." Journal of Sports Sciences, 27(2), 211-220.

  • Van Cauter, E., et al. (2000). "The impact of sleep on recovery of muscle strength and performance." Journal of Applied Physiology, 88(3), 774-780.

いいなと思ったら応援しよう!