秋の日の記録
毎日はほとんど何でもない日だと思う。
良いことがあった日や ついていない日など
光と影のバランスが変わりながら
毎日は過ぎていく。
田んぼでは
にぎやかで日差しのまぶしい夏が過ぎると
おおぜいの友達が帰った後のように
しんみりとする。
豊かな収穫の後の 刈田のさみしさを感じる。
だけど静かな魅力がある。
秋の田んぼの土のにおいや
もみ殻を焼くにおい
冬の田んぼの静けさや
採り忘れられて固くなったイチジクの実や
鼻がツンとなる冷たく澄んだ空気
少しのきらめきに気がつく。
紗のかかったように表情のない子どもの顔が
あることをきっかけに
笑顔が見れるようになった。
まるで暗い林の中でふと光がさしたような瞬間だ。
次の芽吹きのための沈黙
冬の時期を耐え
かすかな光を見つけて芽吹きの時期を待つ。