梅仕事に備えて
我が家の庭には梅の木が3本ある。
家を建てたときに、母方の伯母がくれたたくさんの植木の中のひとつだ。
紅梅、白梅、ピンクの枝垂れ梅、どれも花梅なのだが、一応ちゃんと実をつける。
毎年ちゃんと剪定をしたり、摘果をしたりすれば、もっといい実がたくさんつくんだろうけど、そこまで余裕はないので、放ったらかし。
それでも毎年ちゃんと花を咲かせ、実をつけてくれる。自然てすごいな。
今年もそろそろ実が大きくなってきたけど、鳥のせい?なのかやたらとたくさん実が落ちていて、収穫は少ないかも。
それでも、こんな感じに実ってきた。
「梅雨」というくらいで、いつも梅雨入り前くらいに収穫する。今年はちょっと早そう。
この収穫が実はとても大変。
とにかく手入れをしていないので、アブラムシがたくさんついていたり、葉っぱに毛虫が卵を産んでいることも。予防(農薬の噴霧)をしていたこともあったけど、近年はそれすらしていない。よく言えば「無農薬有機栽培」ではある。
この3本の木から収穫できる実は、全部で何十㎏もある。
去年は、息子3号に召集をかけて収穫させた。20㎏以上あったかも。
ここからがもっと大変。
スーパーで袋詰めされて売られている梅と違って、べたべたの汚れがいっぱいついているのがたくさん。洗ったあと、アク抜きのために一晩水につけ、1つずつきれいにしながらヘタを取る。何しろ量があるので、やってもやっても終わらない。
ほしい人にあげるにしても、これをやらずに差し上げるのは気が引ける。
そして、この大量の梅を一度に漬けるだけの瓶はさすがになくて、とりあえず1㎏ずつ小分けにして冷凍庫に入るだけ入れておく。一度冷凍しておけば、早く浸かって失敗しないので一石二鳥なのだ。
というわけで、収穫した夜は何時間もかけてこれをやるのだ。
さて、この梅漬け。
我が家ではもっぱら梅ジュース(梅エキスと呼んでる)にする。
梅酒にしても誰も飲まないし、梅干しにしたこともあるけど、昔おばあちゃんが漬けていたしょっぱ~い梅干しにしかならなかった。(まだ大量に残っている。)
その点、ジュースはみんなに大人気。
何しろ、無農薬有機栽培の梅と氷砂糖しか入っていない無添加の健康食品。変なジュースよりよほど健康的。水で割っても、炭酸水で割っても超美味!
独立した息子たちも、これは喜んで「なくなった。次のを」と取りに来る。
そして今年もそろそろ梅仕事の季節が近づいてきたのだが、実はまだ去年漬けたのがたくさん残っている。
さらに、やっかいなのが大量の梅の実。もともと食用の木ではないので、そんなにいい実ではないのだけれど、それでも捨てるには惜しい実もたくさんあり、ジャムにしたりしたこともあったけど、結局は食べきれず廃棄してきた。
先日台湾に行ったとき、梅ジュースなるものがあって、向こうのは燻したような味だったのだが、その実がお茶うけに出てきたら、チームのみんなが、「美味しい」「これ好き」と食べていた。
「それならうちにいっぱいあるよ。もらってくれん?」とおすそ分けしたのは先週のこと。
だいぶ減ったかな、と思ったけどそれは気休めで、やっぱりまだまだたくさんある><
今日、食器棚を片付けていたら、ケーキ屋さんでスイーツを買った時のガラスの容器が大量に出てきた。つい先日も、これがいくつか落下して派手に割れ、大惨事を引き起こしたのだった。処分しなければと思っていたのだが、「そうだ、これを使って梅の実入りゼリーを作ろう!」と思い立った。そういえば、プリンの瓶もたくさんある。
普通に作ったジュースをゼラチンで固めるだけ。こんな簡単なものはない!
できました。しめて22個。
手間がかかったことと言えば、冷ますのに時間がかかることくらい。
ゼラチンを溶かしながら、そういえば昔はよくケーキ焼いたりしていたことを思い出した。長い間、そんな余裕はなかったなあ。
味見をしてみた。
うん、美味!さわやかな酸味!!
実はゼラチンも残り物を使ったので、規定量よりやや少なかったのだけど、少しゆるめなのがかえって良かった。
そして私にとってはどうでもいいけど、たぶん世間の人にとってはこの「中に実が入っている」のは魅力だろう。
これをみんなに配って「容器は返さなくていいからね」と言えば、瓶の処分もできる。ゴミとしてただ捨てるのは何となく気が引けていた私の気もすむというものだ。(これだから片付かない。捨てられない女。)
しかし、我ながら美味しい。
「これは売れるんじゃないか?!」とふと思って、チーム302のラインに写真とともに流してみた。
「インバウンドで外国人価格になりつつある美観地区なら高く売れる?」
「これからの暑い時期に美観地区で、氷を張った桶に並べてディスプレイすればいけるよ!」とM美。
「天領祭りとか土曜夜市とか?」とS子。
なかなか盛り上がったが、夏休みに近くの公園で200円くらいで売るのがせいぜいか。
そして、これを仕事としてするほどの根気は私にはないや、めんどくさい。
まだまだ何百個も作れるだけの材料はある。
次の収穫までに、瓶と冷凍庫を空けなくては。
せっせと作ってみんなに配ろうかな。
おまけ)
いつも庭の金柑を食べているチビちゃん1号も、この季節はサクランボ。
こどもの日に来た時は、鳥に食べられてあっという間に減ってしまった最後のサクランボを食べていた。
連休も今日で終わり。
でも、明日からも仕事に行かなくていいと思うと、夕方からえもいわれぬ解放感に浸っている。
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