原子力関係のニュース
私は会計検査院で原子力関係検査室に所属していました。最近の原子力関係のニュースに簡単にコメントします。
発電コスト、最安は原発から太陽光に 経産省が試算発表
原発は1キロワット時あたり11円台後半以上で、前回試算より1円ほど高くなった。政府や大手電力会社は東京電力福島第一原発事故後も原発のコスト面の優位性を強調してきたが、前提が崩れることになる。政府が近く改定をめざすエネルギー基本計画にも影響しそうだ。
原発のコストは、04年の試算では、当時建てた場合、1キロワット時あたり5・9円だった。11年には廃炉や除染の費用なども加わり8・9円以上に上昇した。15年には安全対策費の増加も踏まえ30年時点で10・3円以上だとしたが、それでも電源別では最も安いとされていた。
試算の枠組みは変わっていないのですが、あれよあれよと必要な費用が増えてしまったという感じですね。ちなみに、純粋な発電コストで言えば石炭火力はもっと安いのですが、環境負荷等の社会的コストも試算に入っているので、今まで原子力が最安になっていました。
今後は、原子力が割高ということで、再エネをより推進するように大きく舵を切ることにるのでしょうね。安定供給の点で課題が山積していますが、これを契機に技術革新が進むことを期待しています。
原子力規制委、東電立ち入り検査 テロ対策不備、情報共有問題か
規制委が庁舎(港区)に電力会社の首脳を招いて意見交換をすることはあるが、電力会社への立ち入り検査で社長に事情聴取をするのは異例だ。
これは本当にそうですね。私が会計検査院に在籍していた3年半の間にこんなことはありませんでした。規制委員会の会合に呼ばれて報告するのが通常ですから。
ちなみに、私は、内幸町の東電本社にも六本木一丁目の原子力規制庁にも何度も検査に行きました。
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