見出し画像

スタートアップで重要な意思決定力を強くする | 芯・しなやかさ・見切りという3つの心得

数で劣るスタートアップが勝つための基本戦略の一つは、強いチームを作り既存企業が真似できないスピードで動くことだ。

そのためには、メンバー1人1人が高い意思決定力を持つ必要がある。

意思決定能力は先天的なものだと考えている人もいるが、自分は間違いなく後天的に獲得可能な能力だと考えている。

その際に重要なのが、芯・しなやかさ・見切り、という3つのマインドセットだ。

1. 芯 = 頭の中に優先順位を持っておくこと

じぶんの中に何がどの順番で大事か、という軸を持っておくと意思決定のスピードと精度は格段に上がる。

逆にこの軸が自分の中に定まってないと、いくらテクニック的なものを学んでも意思決定に強くなることはできない。

例えば、自分であればざっくり以下のような判断軸と優先度を持っている。

①ユーザーが喜ぶか > ②自分がテンション上がるか > ③3年後の会社にとって大事か > ④今の会社にとって大事か > ⑤ちょっと無理すれば実現可能なレベルか etc.

一度手を止めて軸と優先度を書き出して整理するだけで、その後の議論での意思決定の精度はかなり変わるので是非試してみてほしい。


2. しなやかさ = 「意思決定しないという意思決定」も選択肢として持つこと


議論が停滞したら結論をだすために必要な情報ピースが足りない証拠だ。

その場合には、「議論しても分からないから両方試して検証しよう」や「詳しい人にまず聞きにいこう」などと決めることも意思決定であり、むしろそうしたアクションを取ることを意思決定すべきだ。

多くの人は、「意思決定 = その場で解を出すこと」だと思っているが、
「意思決定 = 解を出すこと or 解に近づくためのネクストステップを決めること」だ。

  「意思決定しないという意思決定」も選択肢として持つことで、無為に結論の出ない議論に時間を浪費することなく、ネクストステップをサクッと決められる「しなやかさ」を持っておきたい。


3. 見切り = 間違う可能性を許容しつつ、決めきること

意思決定には後戻りできない意思決定と、後戻りできる意思決定の2つがある。

そして、9割の意思決定は後戻りできる意思決定だ。

だから答えが出ないときは、議論に見切りをつけて「えいや!」で意思決定してしまった方が良い。失敗したとしても後戻りできるから、そのとき方向修正すれば良い。

失敗する時間ロスよりも、しても良い失敗を恐れて意思決定スピードが遅くなる方がスタートアップにはリスクだからだ。

まとめ

ちょうどMESONの今週のAll Handsで、意思決定に強いチームになるためにこの話をしたので、noteにしてみました。

何かを議論するときに、「うーん」と迷ってしまったら、この3つを思い出して強い意思決定ができる助けになれば幸いです。

さいごに、MESONでは一緒にAR時代のユースケースとUXをつくる仲間を募集しているので、興味がある人は気軽にTwitterでご連絡頂けると嬉しいです。


AIやXRなどの先端テック、プロダクト戦略などについてのトレンド解説や考察をTwitterで日々発信しています。 👉 https://twitter.com/kajikent