感情論で介護保険サービスは利用するものじゃないよ!
どーもカイゾウ(@kaizo777)です。
今回は「不安だから」「心配だから」では介護保険を使う理由にはならないよという記事を書きます。
先日病院から退院する予定の利用者の新規相談を頂き、病院のリハビリスタッフと利用者が自宅での生活環境を検討する「家屋調査」に立ち会わせて頂きました。
家屋調査については今回詳細は割愛しますが、要するに入院前と身体機能に変化がある中で、自宅の環境をどのように設定すれば比較的安全に生活できるかをリハ専門職が現地確認を行って評価するイベントです。
今回は家屋調査ではなく、退院相談を頂いたMSW(医療相談員)からの事前情報と実際に利用者にお会いして話をした際に感じたことで「介護保険の理解」について病院関係者も理解しなきゃダメだよねと感じたので記事にします。
この記事は
・MSWさん
・(新人)ケアマネさん
・介護従事者さん
の参考になるように書いていきます。
事前情報と本人の意向がなぜこうも違う??
家屋調査前にMSWからは「入院前から独居で生活されていました。退院後は復職も視野に入れていきたいそうですが、家事などに不安があるのでヘルパーさんが必要かな~と思います。ご兄妹も色々と心配されているので…」と相談を頂いた。
そういう事前情報の元、実際にお会いしてみると意外にも利用者の能力は高く、家事なども自分でやる気がある方でした。
復職に対しても意欲は高く、身体機能に心配は残るものの生活全般には大きな心配もなく結果として介護保険は利用せずにそのまま自宅退院されることになりました。
ここで私が感じたのは、「MSWはどの程度患者の状況を院内の多職種からアセスメントしているのか?」ということ。次に「不安なこと、心配なことは全て介護保険でクリアしようと考えているのかな?」という疑問でした。
心配・不安といった感情論で介護保険は使うものじゃない。
介護保険は根底に「自立支援」があります。
利用者が自分で出来る事はまず自分で行う努力を最大限に行った上で、それでも生活に支障があったり生活の質を維持する為にサービスが必要な場合に介護保険サービスで「補い」ます。
「心配・不安」という感情論で相談をして良いのは「介護保険を利用する側」であって、介護・医療の専門職であれば「心配・不安」が何からきているものなのかしっかりと評価した上で、利用者自身が持ち合わせた機能で「何が出来て何が出来ないのか」を明確にするのも仕事の一環なのではないでしょうか。
要するに「○○が不安」「○○が心配」を明確にして介護保険サービスを利用する根拠を明確にするのも専門職の役割です。
そして、そこには知識が必要となります。
医療は医療、介護は介護でもちろん専門領域が異なっているのは理解しています。
ただ、「繋ぐ」架け橋となる専門職は「浅く・広く」でも知識を得ていないと「専門職」とは呼べません。
「自宅で出来ないことは何でも介護保険で…。ケアマネに投げれば…。」という意識が薄っすらと読み取れてしまう相談がここ最近多いと感じています。
出来ることに目を向けて欲しい
利用者・患者の「出来ないこと」に目を向けるとどうしても「心配」「不安」が先に来ます。
「出来ること」に目を向けて、利用者・患者が自ら何が出来るのかという視点で考えていけば、自ずと「何が出来て・何が出来ないのか」が見えてくるように感じます。
介護保険はあくまで「補助」的な制度と捉えて頂いて、病院専門職(MSW・リハ・看護等)は利用者自らが出来る能力の最大値をしっかりと評価して在宅(介護)へ繋いで頂けると適切な介護保険サービスの利用に繋がるのではないかと思います。
まとめ
今日は「どこから目線だよ」と自分でツッコんでしまう内容になってしまいました。
MSWさんを始め、病院関係者さんに読んで頂きたい反面、上手く意図が伝わるか不安な面もあります。
決して上からモノ申している訳ではなく「在宅介護・介護保険」について考える機会を持って頂けたら嬉しいなという想いです。
私自身、数多くの退院支援に関わらせて頂きましたが、未だ発展途上。
医療・介護が本当にお互いの在り方を理解して、それぞれを行き来する「人(利用者・患者)」を支援できるようになることを目指したいですね。
最後までお付き合い頂きありがとうございました。
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今日はこの辺で。
ではまた!!
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