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介護サービスはあくまでツール
どーもカイゾウ(@kaizo777)です。
先日母親と話をしていてふと気づいたことを書いてみたいと思います。
テーマは「介護サービスはあくまでツール」です。
私の母親は昨年秋ごろに転倒し尾てい骨を骨折した経緯があります。
本来であれば1カ月で治るところも、持病の兼ね合いもありなかなか良い経過を辿りませんでした。
転倒後3カ月以上経った今でも痛みがあり、歩行はどこかギクシャクしています。
整形外科では「杖を使って歩いた方が痛みにも傷の治りのも良い。痛みが続いている限り杖は使用した方が良いかも知れない」と言われ杖を購入しましたが、最近使用している様子が見受けられませんでした。
そこで「杖使わないの?使った方が良いって整形外科で言われなかった?」と聞いてみると母親からこんな返答が。
「普段から杖を使ったら家事や買い物がし辛くて仕方ない。何もしないのであればそれでも良いけど、やることがある人には杖は邪魔なだけ」
確かになと思いました。杖は「意識」をしなければ上手く使えません。
杖を持ち運ぶ際、杖の突く時、手に荷物を持てば杖が逆に邪魔になる…等々。
そこで感じたのが「リハビリ・福祉用具利用≠正解」です。
リハビリや福祉用具を利用する目的
利用者の支援において、リハビリや福祉用具をケアプランに位置付けているケアマネジャー(以下:ケアマネ)は多いと思います。
私ももちろんそうです。
ではその目的として、どこまで利用者の「生活」に視点を置いているか?
利用者の身体の機能改善=リハビリ・福祉用具と捉えていないか?
これらの問いを考え抜けているのか私自身不安に感じました。
身体機能の改善をするのは、利用者の生活がより良いものになったり、以前よりも再び自ら出来ることを増やす為です。
もちろん利用者がそれを望んでいることが前提ですが…。
では、利用者の生活において、通所や訪問でのリハビリが「生活に活かせるリハビリ」になっているのか?
そもそも利用者の生活における「具体的な」希望を通所や訪問のリハビリ担当者に伝えきれているのか?
単純に筋力が強くなったところで普段の生活に活かすことが出来ていなければ全く意味がありません。
福祉用具もそうです。
例えば「杖」。私の母親のように、杖を使うことで転倒予防や状態悪化に活かせたとしても、やりたいことが杖があることで出来なくなっては意味がない。
とは言え、転倒や状態悪化してしまっては「やりたいこと」すら出来なくなる。
そもそも本当に杖の利用は「転倒防止」に繋がっているのか?
今一度考える必要があると私自身感じました。
頭では分かっていたつもりでしたが、どこか「リハビリ=改善、福祉用具=安全」という思考停止状態になっていたと感じたので…。
介護サービスはツールであって目的ではない
長く介護サービスを利用している利用者は「サービスを利用すること」がいつの間にか目的になってしまっている方もいます。
もちろんそれが悪い訳ではありません。
介護サービスを利用することで利用者の機能維持が出来ていて、意欲を維持することで普段の生活もイキイキと過ごすことが出来ていればそれも1つの支援です。
でも、本来は利用者の生活において「目標」となるものがあり、それを達成する為に介護サービスがある。
これを忘れてはいけません。
利用者からのアセスメントで初めから明確な「目標」が聞かれることは多くありません。
とは言え、介護サービスを利用することで生活が改善する可能性があるからこそサービスを利用し始めるのですが、サービス利用が開始されてからもケアマネは利用者の「目標」を共に探す意識が必要なのだと思います。
そうすることで「目標」が明確になり、利用者も介護サービスを利用している意味を理解することが出来る。
たまごが先かにわとりが先か?それはどちらでも良い。
最終的に利用者が目標を持って介護サービスを利用しながら「日々を活気を持って過ごせれば」合格点なのだと思います。
介護サービスはあくまでツール。
これからも忘れずに意識していきたいと感じた出来事でした。
今日も最後まで読んで頂いてありがとうございました。
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