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関係代名詞の全て。
今回は「関係代名詞」について解説します。
まずは基本から
その1 関係代名詞は形容詞のカタマリ
これ英文解釈にめっちゃ大事な考えなので、絶対押さえといてください。
The book that I bought yesterday.
上記の英文はthat以下が形容詞のカタマリでbookにかかってます。
その2 関係代名詞の一覧
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表の通り、先行詞と格の組み合わせパターンがいくつかあります。それぞれの例文は以下です。
人(主格)
The girl who is standing over there is my sister.
人(所有格)
The man whose car was stolen called the police.
人(目的格)
The person whom I met yesterday is a famous actor.
人以外(主格)
The book which is on the table belongs to my friend.
人以外(所有格)
The house whose roof is red is very old.
人以外(目的格)
The movie which I watched last night was amazing.
なし(主格)
What I need is a break.
なし(目的格)
I didn’t understand what he said.
※先行詞があれば(表のところの主格の”who”と”which”)thatに置き換え可能です。
※目的格のwhomは実際はwhoが使われることがほとんどですが、文法的に正しいのはwhomです。
その3 格の判別法
実際に文中に関係代名詞が出てきたときの判別法を解説します。先行詞は見れば分かるので良いとして、問題は”格”です。格の判別法はズバリ何が欠けてるか」です。先ほどの例文を見てみましょう。
The book which is on the table belongs to my friend.
whichとisの間に「主語」が欠けてますよね。主語が欠けてる=主格です。
The movie which I watched last night was amazing.
watchedとlastの間に「目的語」が欠けています。目的語が欠けてる=目的格です。
どちらでもない場合は所有格です。
その4 目的格の時は「省略」できる
The movie which I watched last night was amazing.
上記のような目的格の関係代名詞は省略が可能で、高校受験では並び替え問題で問われたりすることもあるポイントです。大学受験では省略されるのが当たり前なので、名詞SVの形を見たら即座に関係詞の省略を疑う癖をつけると良いです。
また、主格のwhoとwhichはthatに置き換え可能なので高校入試では「thatを使わずに」などの条件があることが多いです。
その5 先行詞と動詞
目的格の関係代名詞は動詞と先行詞一致させます。例えば、下記の英文のように先行詞が三人称単数現在形なら動詞には三単現の「s」をつけます。
The boy who walks with his dog is my friend.
関係代名詞 発展編
基礎が済んだら次は高校範囲に入っていきます。前置詞+関係代名詞というものです。中学範囲では下記のような英文があります。
Tokyo which I live in is biggest city in Japan.
「in」の後に目的語がかけてますね。実は「in」と「which」をまとめて動かすことができます。
Tokyo in which I live is biggest city in Japan.
中学範囲では「live in Tokyo」のTokyoが関係代名詞になって前に出てきてますが、前置詞+関係代名詞では「live in Tokyo」のTokyoが関係代名詞になって、さらに前置詞の「in」とセットになて前に出てきます。
連鎖関係代名詞
これもよく出ます。例えば下記の( )に入るのはなんでしょうか。
The girl ( ) I thought was beautiful.
答えは「who」です。連鎖関係代名詞はよく「I thoughtは挿入句だから無視して考える」と言う人がいますが、これは間違いです。thinkは「I think that she is ..」のようにthat節を目的語にとることができます。そしてこのthat節内のの主語が欠けているので主格の関係代名詞になります。すなわち、that節を目的語に取れる動詞は全て連鎖関係代名詞になりえます。これは過去に記事にまとめてるので合わせてご覧ください。
また、連鎖関係代名詞に関しても過去に解説記事を投稿してるので、そちらをご覧ください。
非制限用法の関係代名詞
自分が初めてこの言葉を聞いた時に先生が今までの関係代名詞のことを制限用法と言い始めて混乱した記憶があります(笑)。
早速ですが、関係代名詞の非制限用法は下記のように関係代名詞の前に「,(カンマ)」がつきます。
The male has two sons, who play soccer.
関係代名詞の前に「,(カンマ)」が入ってますね。このカンマがあるかないかで英文の意味がかなり変わります。
非制限用法は補足説明
通常の関係代名詞(制限用法)は先行詞を修飾する形容詞です。なので
The male has two sons who play soccer.
-その男性にはサッカーをやる息子が二人いる。
と訳しますが、「男性に”サッカーをやる”息子が二人いる」ということは裏を返すと他に娘やサッカーをやらない息子がいる可能性があります。
対して非制限用法は補足説明なので
The male has two sons, who play soccer.
-その男性は息子が二人いて、彼らはサッカーをしている。
と訳します。つまり制限用法のように他に娘やサッカーをやらない息子がいる可能性はありません。
これが非制限用法の一番の特徴です。
注意点として、非制限用法ではthatは使えません。
※「,(カンマ)」が「.(ピリオド)」になることもあります。
非制限用法の文修飾
非制限用法は前の文をまとめて先行詞とすることができます。
The Internet has dramatically spread, which allows us to work flexibly.
-インターネットの劇的な広がりが柔軟な働き方を可能にした。
関係代名詞の注意ポイント
その1 関係副詞
That is the restaurant ( ) I ate last night.
( )に入るのはなんでしょう。答えは関係副詞のwhereです。今回は関係副詞の解説はしませんが、( )に入るのが関係代名詞でないことは今回の知識で解けます。
ateの目的語がかけてますね、では元々そこにあった目的語を復活せてみましょう。「I ate the restaurant」になり、これではレストラン”を”食べたことになってしまいます。このことから( )に関係代名詞を衣tれるのは不適当だと分かります。実際に「eat」には「食事をする」という自動詞の意味もあります。
その2 同格のthat
The news ( ) the team won.
①what
②which
③that
④whose
正解は…③のthatです。
wonの目的語が欠けてるじゃん!っと思ったそこのあなた、まんまと罠に掛かりましたね。確かにwinには「勝ち取る」という他動詞もありますが、「勝利する」という自動詞もあるんです。
こういう単語は無限にあるので一個一個覚えるというよりも、常に(特に文法問題)は「こういう引っ掛けがあるかもしれない」とアンテナを立てておくことが大事です。
関係代名詞との引っ掛け問題では先行詞を代入することで検算できます。今回の先行詞のThe newsをwonの目的語に代入します。
The team won the news.
もう分かりますね。これでは「そのチームはニュースを勝ち取った。」という意味不明な文になってしまいます。このことから関係代名詞は不適切だと分かります。
※whichはthatは置き換え可能ですから、仮に関係代名詞が正解なら答えが二つになってしまいますので、そこからメタ的に解くこともできますが、本質ではないので目を瞑りましょう。
その3 先行詞が離れる①
The bag made in Japan which I bought last year is good quality.
上記の英文の先行詞はなんでしょう?答えはThe bagです。
「Japan」は?と思った方もいるかもしれませんが、それは間違いです。
関係代名詞は名詞を修飾します。英語は2語以上の形容詞は後ろから修飾する(形容詞のカタマリである関係代名詞も後ろから名詞を修飾してますよね)ので、その結果、先行詞と関係代名詞の間に別の修飾語が入ることがあるんです。
しかし、焦らず冷静に解釈すれば問題なく解けるので大丈夫です。
今回は主語(S)が「The bag」で「made in Japan」は分詞で、副詞のカタマリです。「which」から「year」までが関係代名詞のカタマリで「is」が動詞(V)で「good quality」が補語(C)で、SVCの第3文型になっています。
このように先行詞と関係代名詞が離れることがあります。基本的に見分け方は前にある名詞が先行詞ですが、今回の「Japan」のように”副詞句の中の名詞”が関係代名詞の直前にある場合がありますのでお気をつけください。
その4 先行詞が離れる②
He has a lot of shoes, some of which are made in France.
いわゆる、代名詞 of 関係代名詞のパターンです。
先行詞の一部を説明する役割があり、例文では先行詞の「a lot of shoes」のうちの一部のshoesを説明しています。
先行詞のない関係代名詞: what
ここまでの関係代名詞は全て先行詞がありましたが、次に解説するのは先行詞がありません。
What I want is this.
-私が欲しいものはこれです。
whatの関係代名詞は「〇〇な...もの(こと)」と訳します。今回であれば「欲しかったもの」ですね。
what節は名詞のカタマリ
前項の関係代名詞は形容詞のカタマリでしたが、what節は名詞のカタマリです。
文構造としては
I want a new clothes.
目的語(今回はa new clothes)が関係代名詞のwhatに変わり、文頭に出て
What I want
になります。名詞のカタマリなので
What I want is a new clothes.
のように文の主語になったり
I give you what you want.
のように目的語にもなれます。
英訳問題で問われることが多いですし、what節を使いこなせると表現できることが増えて楽しくなります。
また連鎖関係代名詞と同様に
What I think is important.
-私が大事だと思うもの。
この文の構造は
I think this is important
という文があり、thinkのthat節の中の主語である「this」が関係代名詞のwhatに変わり、文頭に出てきています。
複合関係代名詞
I give you whatever you want.
-あなたの欲しいものならなんでもあげるよ。
上記の「whatever」が複合関係代名詞です。他にもいくつか種類があるので、一つずつ解説していきます。
その1 whatever
最初の例文のように「whatever」は「〜ならなんでも」と訳すことが多いです。例えば
whatever you choose.
-あなたが選ぶものならなんでも。
whatever you decided.
-あなたが決めたことならなんでも。
といった感じです。
基本的に通常のwhat節の関係代名詞に「ever」がつくことで「なんでもいい」というニュアンスが加わったものと思っておけば大丈夫です。しかし通常のwhat節の関係代名詞との大きな違いが一つあります。それは…「副詞節にもなれる」ということです。
Whatever you do, I love you.
-君が何をしても、僕は君を愛している。
「Whatever」から「do」までが副詞節です。
2つ用法があるからといっても、特に難しいことはないのでご安心ください。
副詞節を作る複合関係代名詞は「譲歩」です。つまり「〜だとしても」や「どんな◯◯だって」というような感じで訳します。
その2 whichever
基本的に「whatever」のwhatが「which」に置き換わったと思っていただければ問題ないです。実際にwhateverとwhicheverはほとんど違いはありません。
強いて言えば、「whatever」はそのまま「なんでもいいよ」に対して「whichever」はある程度選択肢が提示されている感があります。訳出すると
Whatever you wear, you are beautiful.
-何を着ても、君は美しい。
Whichever you wear, you are beautiful.
-どれを着ても、君は美しい。
といった感じで、前者は「どんな服を着ても」に対して後者は「(選択肢の中の)どれを着ても」というニュアンスがあります。
whateverと同様に副詞節にもなれます。
※補足
「which」を「どっち」と訳すことがありますが、日本語の”どっち”は「2択のうちのどちらか」を意味するのに対して「which」は「(選択肢のうち)どれでも」という意味なので、必ずしも「どっち」と訳すとは限りません。
その3 whoever
「◯◯する人は誰でも」という意味になります。
Whoever go there can make a wish come true.
-誰でもそこに行く人は願いが叶えられる。
他の複合関係代名詞と同様に副詞節を作ることができ、その場合は「誰が◯◯しようとも」と訳します。例えば
Whoever buy over 3 items, they get a coupon.
-商品を3つ以上買った人は誰でも、クーポンがもらえる。
といった感じです。
複合関係詞代名詞の書き換え
複合関係代名詞はそれぞれ
「no matter what」
「no matter which」
「no matter who」
と書き換えが可能です。意味は何も変わりません。
関係形容詞
What color do you like?
I will give you which things you want.
-どれでも君が欲しいものをあげるよ。
上記の文の「What」が関係形容詞です。「color(色)」を「what(なに)」が修飾して「what color(なに色)」となっているわけです。
実は下記のように複合関係形容詞もあります。
You can borrow whatever books you like.
-君が好きな本をなんでも借りれるよ。
関係形容詞の非制限用法
関係形容詞にも非制限用法があります。まずは一度下記の文を和訳してみてください。
A tourist spoke to me in French, which I could not understand.
実はこの文は訳し方が2つあります。一つ目は先行詞を「French」とする訳です。
観光客がフランス語で話しかけてきたが、私はフランス語が理解できなかった。
もう一つは先行詞を文全体にする訳(文修飾)で、
観光客がフランス語で話しかけてきたが、私はなぜそんなことをしたのか理解できなかった。
となります。最初の英文ではどちらの意味なのか判断できません。そこで、
A tourist spoke to me in French, which language I could not understand.
というように「language」を足すことで、どちらの意味なのかを明確にすることができます。これが関係形容詞の非制限用法になります。
おわりに。
今回の記事はかなり細かいところまで解説しましたが、それ故にマニアックなものも含まれているため、受験などでは必要ない部分もあります。なので頑張って全てを完璧にする必要はないです。マニアックな部分はなんか見たことあるな〜程度で十分です。もし関係代名詞で躓くことがあったら、またこの記事に戻ってきてくだされば、大体のことは解決できると思います。また質問やご指摘は常時大歓迎なので何かあればコメントください。そんなわけで、今回は関係代名詞に関して基礎から発展まで網羅的に解説しました。かなり長い記事でしたが、関係代名詞に関することは一通り解説できたと思います。
最後までお読みいただきありがとうございます。