too~to...構文の全て。
中学生で習うtoo~to…構文ですが、この記事はそんなtoo~to…構文を基礎から発展まで網羅的にまとめたものになります。
まずは基礎から
〜すぎて…できない。と訳すように習いますが、これ実はかなり意訳しています。直訳すると
…するには〜すぎる
と、なります。
なぜこうなるのか確かめるために英文を解釈してみましょう
このように第3文型を取ります(tooとto runは副詞なので文型上は無視します)。
to runはtiredにかかる副詞です。tooも同じく副詞で、tiredにかかります。
too tiredは「疲れすぎている」、tired to runは「走るには疲れている」
この二つを合わせると
「走るには疲れすぎている」
意味的にはあってますが、この訳には問題が二つあります。
一つ目は、単純に日本語が変
二つ目は、後ろから訳している
一つ目は、直訳しているがために、違和感ありまくりな日本語になってしまっているということです。そのまんまですね。
二つ目は、いわゆる返り読みを要する訳になってしまっています。日本語訳を見てわかる通り、to runから訳していますよね、英語は左から右に書かれる言語ですから僕たちも左から右に読んで、理解できた方が良いですよね。
「返り読みしたっていいじゃないか!」
という意見もあろうと思いますが、これに関しては絶対に左から右への読解ができた方が断然良いです。
理由としては、返り読みは時間がかかるからです。最近の大学入試問題(特に共通テスト)はかなりの時間勝負です。小手先のテクニックも良いですが、そんな場当たり的なものよりも確実な実力の方が頼りになります。
もう一つの理由はリスニングです。センター時代と違い共通テストの英語は半分がリスニングですから、ここを落とすわけにはいきません。言うまでもないですが、リスニング音声は返り聴きできませんよね。つまり左から右に流れる音声をそのまま理解できなくてはいけません。
これが返り読みを勧めない理由です。
「走るには疲れすぎている」
上記の二つの問題を解決するために、この直訳を意訳する必要があります。
では、やってみましょう
「疲れすぎて走れない」
と、なりますよね。これがtoo~to…構文を「〜すぎて…できない」と訳す理由です。
意味上の主語
too~to…構文の基礎がわかったところで、次は少し発展的な内容です。といってもここまでは定期試験レベルでも問われることなので、確実におさえておきたいポイントです。
下記の文を英語に訳してみてください。
「そのお茶は私には熱すぎて飲めない。」
「熱すぎて…飲めない」
ここまで読んでくれた方は簡単ですよね
too hot…to drink
です。これに「私には」という要素を付け足したいわけですよね、これが意味上の主語です。too hotとto drinkの間に"for 人"のかたちで入れます。つまり
The cup of tea is too hot for me to drink.
と、なります。基本的にはこれだけなのですが、さらに発展問題になると下記のような問題が出ます。
「彼は車を買うには充分にお金持ちだ。」
これを英語に訳しなさい。
先に答えを言うと「He is rich enough to buy a car.」になります。解釈すると
enough以下がまとめてrichにかかってます。これがtoo~to…構文の発展問題です。
too~to…構文の書き換え
さて、too~to…構文を一通りやったところで、次は書き換え問題です。
「so~that S V」
これが最も出題頻度の高い書き換えです。学校の定期テストレベルでも頻出ですので、しっかり押さえましょう。
まずは「I am too tired to run」を書き換えてみましょう
「I am so tired that I can't run」
と、なります。これも解釈してみましょう
soはtiredにかかって、that以下も同じようにtiredにかかっています。元のtoo~to…構文は「…できない」という否定の意味ですのでthat節の中は否定文になります。
時制の一致に要注意!!!
これ、めっちゃ出ます。簡潔に言うと時制の一致とは「主節が過去形の時は従属節も過去形にする」というものです。これはtoo~to…構文に限ったことではなく、英文法全般にあることなので、必須の知識です。
上記の文をso~thatに書き換えましょう。
that以下の時制が過去形になってますよね。これが時制の一致です。
主節(文頭からtiredまで)が過去形なので従属節(that以下)を過去形にします。書き換え問題で間違えやすいポイントなのでしっかりと押さえておきましょう。
時制の一致がなぜ起こるのか?に関しては下記の記事で解説してますので、合わせてご覧ください。
今回は以上になります。最後までお読みいただき、ありがとうございます。