初学者の英文法#1「現在形」
今回から、英文法の解説を始めようと思います。このシリーズでは英語初心者が英語への抵抗感をなくすことを目標に書いていきますので細かな例外や難しいところは基本的に書きません。そこのところはご承知ください。
現在形とは
さて、今回扱うのは「現在形」になります。最初に現在形の基本的な用法を羅列してみましょう。
・現在の状態
・現在の習慣
・一般的事実や普遍の真理
上記3つが現在形の基本的な用法になります。ややこしいですが、「現在形」は現在のことだけを表す文法事項ではないんです。
例えば「現在の習慣」では習慣的にやっていることを表すわけですから昨日や明日のことも表せてしまいます。
取り敢えず、それぞれの用法の例文を見ていきましょう。
「現在の状態」は文字通り"今"を表す用法です。
「現在の習慣」は習慣的に行っていることを表します。
「普遍の真理」は常に変わらないものを表します。
このように一つ一つは難しいくはないのですが、用法が多いと、英語アレルギーには苦しいものがありますよね。そこで、上記3つの用法を一つにまとめて解説します。
それは......
現在形は「過去・現在・未来形」
このようにすることで、煩わしい用法をいちいち覚える必要はありません。つまり、昨日も今日も明日も起こることは現在形で表せます。
これを踏まえて先ほどの例文をもう一度見てみましょう。
※前提として、英語では1秒前は過去、1秒先は未来です。
現在の状態と言っても、本当に今この瞬間だけなわけではなく、10秒前も10秒後も幸せなはずです。つまり過去現在未来形ですよね。
次に現在の習慣です。
これも、必ずしも今この瞬間に学校に向かっている必要はないわけです。学生であれば、基本的に昨日も今日も明日も学校に行きますよね。
最後に普遍の真理を見ていきます。
昨日も今日も明日も、月は地球の周りを回っていますよね。
この通り、現在形は「過去・現在・未来形」とすることで、一気に負担が減って理解が楽になります。
英会話の「What do you do?」
直訳すると「なにしてるの?」ですが、実際このフレーズは「お仕事何してるんですか?」という意味で使われるのは有名な話ですが、なぜ「What do you do?」が「お仕事何してるんですか?」になるのかを知っている人は少ないと思います。
ここまで読んでくれた方なら察しがついてるかもしれませんが、「What do you do?」の本当の意味は「昨日も今日も明日も何してるの?」です。寝るとか呼吸するとか当たり前のことは差し引いてすることと言えば......「仕事」ですよね。これが「お仕事何してるんですか?」の正体です。
他の言い方として「What do you do for living?」などの言い回しもあります。またこれを応用すると
「What do you do for fun?」
「What do you do in your free time?」
上記どちらも「趣味は何ですか?」という意味です。実際のところ日本人が趣味の英訳として想像する「hobby」はガチガチの趣味を意味することが多いので、手軽に趣味を尋ねる時にhobbyを使うのは不適当です。
カルチャー英語の英文法
よく「文法なんかやってるから英語が喋れるようにならないんだ」などと言われがちですが、果たしてそうでしょうか?
結論はさておき、一旦下記の動画を視聴してください。
英語学習者でなくても、知っている人は多い「Kevin’s English Room」の動画ですが、この動画では「Can you~」と「Do you~」の違いをカルチャー英語の視点から考察しています。
動画内で動詞の「eat」に関して「Can you eat this?」は「これ食べれます?」に対して「Do you eat this?」は「普段からこういう料理食べます?」という意味になると説明されています。
「can」は可能を意味する助動詞(まだ解説してない内容なのでよく分からなくてもOKです。)なので「これ食べれます?」になります。
一方、「Do you eat this?」は現在形の疑問文なので、「昨日も今日も明日もこれ食べますか?」というニュアンスがあります。これを日常レベルに意訳すると「普段からこういう料理食べます?」になるのも納得できますよね。
さらに動画内では
「Can you speak English?」と「Do you speak English?」を比較すると「Do you~」の方が相手に求めるレベルが高い気がすると言っています。
「Can」は可能を意味します、言い換えれば「やろうと思えばできる」くらいのニュアンスもあります。
対して「Do you~」は「昨日も今日も明日も」、すなわち日常的に行いますか?というニュアンスがあり、日常的に行うということは、それなりに高いレベルで出来ることですよね。
このようにネイティブが感じる微妙なニュアンスの違いも文法から説明することができたりします。文法を勉強していて、こういうことに気づけると楽しくなれます。
今回は以上になります。最後までお読みいただきありがとうございます。
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