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ヒューマノイドに心があると何で判断するのか。忘れられないひと夏の経験がここに。TVアニメ「ATRI -My Dear Moments-」紹介します

 どうも貝Pです。本日は私的2024年夏アニメランキング5位にさせていただきましたATRI -My Dear Moments-(アトリ)を紹介させていただきます。見た目は人間そのもののヒューマノイドロボットに果たして心を持つことがあるのか・・・。人間を不快にさせないための言動なのか、好意を持つためにプログラミングされた言語で話しているのか、マスターの使命を果たすためだけが産まれた意味なのか、果たして高性能なのか視聴して確認してください。

アニメ紹介・感想

 先ずは公式HPよりイントロダクションとあらすじを紹介いたします。

沈みゆく世界で、君を見つけた。

原因不明の海面上昇によって、地表の多くが海に沈んだ近未来。
幼い頃の事故によって片足を失った少年・斑鳩夏生は、都市での暮らしに見切りを付け、海辺の田舎町へと移り住んだ。

身よりのない彼に遺されたのは、海洋地質学者だった祖母の船と潜水艇、そして借金。
夏生は“失った未来”を取り戻すため、祖母の遺産が眠るという海底の倉庫を目指して潜る。
そこで見つけたのは、棺のような装置の中で眠る不思議な少女―アトリ。
彼女は、人間と見紛うほどに精巧で感情豊かなロボットだった。
海底からサルベージされたアトリは言う。

「マスターが残した最後の命令を果たしたいんです。
 それまで、わたしが夏生さんの足になります!」

海に沈みゆく穏やかな町で、少年とロボットの少女の、忘れられない夏が始まる―。

アニメ公式HP INTRODUCTIONより

海面上昇により世界の多くが海の底に忘れられた近未来。海の上に取り残された小さな町に生きる斑鳩夏生は、謎の女・キャサリンに誘われ海洋地質学者だった祖母の家にある宝を探している。ある日、潜水艦で海底に潜った彼は、謎のカプセルとその中に眠る少女に出会う。彼女は、人間と見紛うほど精巧なヒューマノイドだった。

アニメ公式HP Log1より

 祖母の遺産で見つけたロボットであるアトリ。マスターである祖母が残した命令を忘れてしまい(ポンコツでなく高性能だからこそ!)、祖母の孫で事故で片足を失くし義足の夏生の足となることを決意します。海水の上昇により島の大部分が海底に沈み、大人が皆避難している中、それぞれ事情を抱えて島にいる子供たちが学校を運営したり、電気を復活させたりと、自分たちの未来を少しずつ彩りの生活をしていきますが、それがとてもこの壊れていく世界で皆が精いっぱい頑張っている姿にとてもまぶしく見えてきます

 アトリは高性能のためにマスターを煽ったり、嘘をついたり、擦ったり、いじったり、反論したり、誘惑したり、ロボハラと訴えたり、ご飯食べたり、夢を見たり、よく笑ったりと低血圧ならぬ低電圧で朝が弱く場を和む感情を持ち合わせている一方で、人間離れの力に海底でも息継ぎなしで動けたり、恥じらいがなかったり、皆が泣いている中自分だけ泣けなかったりと他と違う事に孤独感を感じたりも・・・。
 ただいろんな感情や心を持つということもアトリ自身がまだよくわからないのも当然ですし、ここは人間もロボットも同じだと思います。人間でも選択肢があればこれまでの経験や結果から学び、次の選択をすると思いますがその場の状況や空気感で選択を変えることもあります、AI(ロボット)でもこう言動すればよく見られるから、正しいから(最適解)と学習して今後も同じ選択を実行し続けるのは果たして人間と同じく心があるのか・・・難しい問題を考えさせられます。

高性能ですから~
高性能と書いてポンコツと呼びま( ' ^'c彡☆))Д´) グハッ )

 夏生も夏生で一人で何事も解決しようとしていた分、アトリと出会い少しずつ多くの人との関りの縁が出来ていきます。悪い時は素直に謝ったり、そして発電を作成するときには時には周りを頼ったり、少しずつ笑うようになったりとどんどん心を取り戻していきます。
 そして一度上記にも書いた通り人間同様に感じるアトリのことをロボットとして扱うのか人間として扱うのか分からなくなってくる葛藤。それこそロボット不気味の谷と言われる表情のことを思ったり、友達が危険な状況になった際に命令無しでアトリが怒りで人間に攻撃をして、本当にロボットか分からなくなり・・・。さらにさらには、アトリのことを人間として考えていくうちに過去の出来事も含めて好意を抱くようになりますが、それは異性が好かれるためのプログラミングに従ってるに過ぎないと思ってしまったり・・・。

夏生さん

 視聴者として俯瞰して観るとアトリの見た目や性格、好まれようと最適解を導きだして言動するのは思春期の、しかもこれまで心を閉ざされていた夏生にとってアトリの存在はどれだけ救われていたか、過去の出来事もあるとはいえ、好意を抱くのも当然だろうと思いますが、でもそれもそうプログラミングされているからの言動のため、本音でアトリは話していないと思うのも当然です。これも観ている我々も考えさせられて夏生がどう選択するのかも気になります。

こんなせくし~のアトリちゃんに堕ちない人はいない!

 綺麗な作画にクスっと笑うコメディ、辛く悲しい過去に人間とロボットの問題、世界が壊れている一角で夏に起きた夏生と心優しいアトリの成長物語を最後まで是非とも観てほしいですし、一番印象に残った言葉はおいしいは嬉しいと2人が言うところですかね。

綺麗な作画

最後に

 ということでATRI -My Dear Moments-を紹介させていただきました。ヒューマンドラマとヒューマノイドドラマに機能がない街を子供たちが復活目指し頑張る姿。感情を持つヒューマノイド、心を持ったヒューマノイドは人間と同じ扱いをすること。短くも多くの出来事が起きた一つの夏の時、最後まで是非ともご視聴してください。


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