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回復のレシピ

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2021年6月の記事一覧

「おでん」をあきらめて見つけた「えでん」のレシピ

うちのおでんは、しょぼい。 おいしいのだけれど、なんかしょぼい。 だから、何も言わずお客さんにふるまうと、おでんだと気づかれない。「今夜はおでんだよ」と家族を呼ぶ声も、どこか自信なさげだ。 おでんと聞いて、どんなイメージが浮かぶだろう。素材サイト写真ACで「おでん」と検索すると、こんな写真がヒットした。 そうそう、これがいわゆるおでんです。 でも、うちのおでんはいつもこんな感じ。 具の種類が少ない上に、1つ1つの具の数も少ない。 できるだけ写真ACに近づけるよう

ご飯にも、そうめんにも、アイツのアタマにもかけたい「ムカツイタトキニタベル粉」のレシピ

奈良産の香味野菜を奈良産の菜種油でコトコト煮出し、唐辛子に染み込ませてつくる「ムカツイタトキニタベル粉」。 体がなんだかだるくていらいらしてしまう。気分もじめじめして、つい“アイツ”にあたってしまう。そんな梅雨どきの体と心を、すっきりとリセットしてくれる。 ご飯にも、そうめんにも、カレーにも、アイツのアタマにも。何処にかけても良く合います。 ムカツイタトキニタベル粉のレシピ 油100cc/香味野菜(ねぎ1本、しょうが1かけ、花山椒5粒)/唐辛子300g ①ムカツく。

19円のごちそう、敗者復活戦の「もやし炒め」のレシピ

午後8時、全国のスーパーマーケットでは敗者復活戦が繰り広げられている。 養殖ブリの刺身、コーンコロッケ弁当、もめん豆腐。 どの選手もみんな、「半額」と書かれた赤と黄色のシールをでかでかと貼り、今か、今か、と手に取られるのをカウントダウンしてる。 でも、この敗者復活戦は全然フェアじゃない。 あっとうてきに不利な食材が一人、 もやしだ。 100g300円の牛すじ肉はいい。150円もお得になるのだから。「冷凍庫、まだ空いていたような・・・買っておいてもいいよね?」と、衝

「ジェノベーゼ?」「ババベーゼ!」のレシピ

和製パスタとしてなじみの深い「ジェノベーゼパスタ」。本場イタリアでは、バジルペーストをからめたパスタを「ペスト」というらしい。 でも、イタリアから約9700km離れた日本国奈良県には、そんなことお構いなしのご当地ジェノベーゼがある。今回は、地元のマダムやサラリーマンたちに親しまれている喫茶店でいただく「ババベーゼ」の話。 喫茶アーガイルは、10階建ての団地1階商店街にある。お隣りには、クリーニング店があるから、パスタソースをこぼしても駆けこめばなんとかなる。 アーガイル

奈良川上村の柿の葉寿司を「塩分」「重さ」「会話の秒数」で食べ比べてみる

奈良県に来たら、かならず食べたいものがある。 それは、柿の葉寿司。 海なし県の奈良において、三重県熊野市で水揚げされたサバに塩をふり、2日間かけて届けたことからはじまったローカルフードです。 知名度は比べものにならないけれど、「福岡へ行ったら、どの店でもいいから豚骨ラーメンを食べたい」とか「もうおなかいっぱいだけど、名古屋駅のホームできしめんをすすって帰ろ」という感覚に近いかも。 大手の柿の葉寿司は、JR・近鉄奈良駅周辺でも手に入ります。それはそれでおいしいのだけれど

3日後の自分を10秒チャージする「塩漬け豚」のレシピ

いそがしくなって、外食が増えてくると落ち着かなくなってくる。タンパク質をとるとよい、と聞いて、コンビニエンスストアでサラダチキンを購入するのだけれど。やたらとマイナス思考になり、仕事が滞る。結果として、効率も悪い。 料理は、栄養分以外の栄養をたくさん与えてくれるんじゃないか、と思う。それは、深夜に手に取るブロック肉のずしりとした重みであり、包丁を入れた時の質感であり、そこへ塩を擦り込む感触であり。 冷蔵庫にはいつも塩漬け肉をストックしている。 塩漬け肉には、500g前後

関西の地方都市で、自宅を開放しながら回復のレシピをつくっています。

関西の地方都市で、自宅を開放しています。インターフォンはありません。カギは共用しています。 そうして人が出入りする空間では、いろんな声が聞こえてきます。 「とりあえず東京から帰ってきたよ」 「結婚にむけて、料理の練習をしようかな」 「今日もがっこうに行けなかった」 「もうこのzoomミーティング5時間続いてるんだけど」 「寝不足続きで、あなたが2人見えます」 自宅を開放しておきながら、一人が好きなので、おもにキッチンにいます。みんなの会話を聞きながら、料理をしています。