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これが海邦福祉会のグループホームだ!
こんにちは!社会福祉法人海邦福祉会・外部広報の三好です。
前回、前々回とグループホーム誕生秘話をお届けしましたが、今回は実際にグループホーム見学に行ってまいりました!といってもお話を伺った事務所から徒歩10秒の場所にあるんですけどね。安心の至近距離でした。
●誕生秘話前編/後編はこちら
海邦福祉会のグループホームはこんなところ!
さてさて、波乱万丈あり、グループホームのドン・友利さんとの出会いありで誕生したグループホーム。友利さんの力もあって、現在は読谷村に7ヶ所、嘉手納町に1ヶ所あります。
今回お邪魔したのは事務局の裏にある「琉華」。好立地に佇む一軒家です。
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緑に囲まれて日当たりもよく、一見したところ普通に住みやすそうなお家です。
中に入るとまずキッチンがあります。キッチンはとてもきれいに整理されていて、これはグループホームに必ずひとりいる「世話人」さんのお仕事だそう。
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日々の料理を作ってくれるのも世話人さんのお仕事らしく、冷蔵庫には今月の献立表が貼りだされていました。献立表ってなんだかわくわくしますよね。私はこういう紙は毎日チェックして日々の楽しみにしちゃうタイプです。
献立表をチラ見すると、チキンポークカレーとか赤魚のガーリックマヨとか、とってもおいしそうな献立がずらり。ちなみに私は「豚肉の夕日ソースがけ」という料理が一番気になっています(夕日ソースおいしいよね~って言いたい)。
ふと、キッチン上部に目をやると...
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豆苗!
育ちかけの豆苗がかわいらしく佇んでいます。かわいい!
隆生さんに尋ねると、おそらくここの世話人さんが育てているのだろうとのこと。キッチン周りにそれぞれの世話人さんの性格が垣間見えるのだと言います。琉華の世話人さんにはまだ会えていませんが、豆苗をひそかに育てる姿を想像すると、きっとやさしい人なのだろうなと思いました。
中は広く、入居者にはそれぞれ個室が用意されています。
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こちらは実際に使われている部屋。
部屋は鍵をしめることもでき、シェアハウスっぽい雰囲気です。というかグループホームと言われない限り、シェアハウスか社員寮的な家なんだろうなと思うはず。私はドラマの影響なのか外側からつけられる鍵だらけのイメージがあったので、入居者の方が限りなく自由に暮らせるスタイルに驚きました。(もちろんお風呂場など危険が伴う場所には鍵がかけられない仕組みになっています)
ルールもほぼなし。最低限身の安全を管理できる程度にはありますが、基本的に出入りも自由です。入居者の方々はそれぞれ、お気に入りの歌手のコンサートに行ったり買い物をしたり、自分で見つけていた仕事に従事したりと、楽しく暮らしている様子。
この日は平日の日中にお邪魔したこともあり、撮影時に入居者の方はほとんどいませんでした。平日の日中にほとんど入居者がいないほど、普通の暮らしをしているんだなとしみじみ。
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というか正直、どんな記事を書けばいいんだと思ったほど普通の家でした。だけど普通の家だなと思ったとき、私の頭には「障がいを持つ方は私たちとは違う暮らしをしている」という偏見というか印象があったのだなと気付かされました。でも実際は限りなく普通だと知ったし、知ってみると「別の暮らしである必要はない」とシンプルに思ったのです。だから今回は”普通に暮らしてるよ!”ということを書くことにしました。
障がいを持つ方も健常者同様、普通に暮らしている。そのことについて時々、地域の方からクレームが入ることもあるのだそうです。「だけど健常者でもおかしな人はたくさんいるし、失敗もするでしょう。障がいを持つ人だって、失敗する権利があると思うんです」と隆生さんは話します。
私はその言葉を聞き、先日読んだ本に「認知症の人が怒りっぽいのは、周りの人が助けすぎるからなんじゃないか」ということが書かれていたのを思い出しました。病気になったことで失敗が許されなくなり、挑戦ができなくなり、自己肯定感が下がっていくのだと。そしてそこに欠けているのは「他者に対する信頼」だと。もしかすると私たちは、自分とは健康状態や発育が違う人、病気だと認定されている人に対して信頼をおくことが怖いのかもしれません。
だけどグループホームには、失敗も許される普通の暮らしがあったんです。
それぞれに部屋があり、それぞれに趣味やインテリアの好みがあり、平日にはどこかに出掛け、ご飯などのお世話をしている方がキッチンで豆苗を育てている。そんな日々の暮らしが、たしかにここにありました。