介護ベッドのモーター数の違いは?(2モーター・3モーターって何が違うの?)
介護ベッドを導入する際に、2モーターベッド・3モーターベッド・・・どっちにしようか?といったモーター数の違いでの選択が、まず発生します。われわれ福祉用具専門相談員・ケアマネジャーでは当たり前のように話す内容なのですが、初めてベッドを導入するご利用者やご家族からすると、2モーター?3モーター?なんのこと?というポカーンな感じになることがしばしば・・・。中にはご利用者側がベッドの選定の話から置いてけぼりになって怒り出してしまう方も(泣)。
ということで、介護ベッドを選ぶ際に必ず出てくるモーター数の違いについてお話したいと思います。
介護ベッドの2モーター・3モーターというのは、ベッドの機能の数のこと
介護ベッドには大きく3つの基本機能「背上げ機能」「足上げ機能」「高さ上げ機能」があります。
介護ベッドには「背上げ」「足上げ」「高さ上げ」それぞれの機能ごとにモーターがついており、2モーター・3モーターというのは・・・これらの基本機能「背上げ」「足上げ」「高さ上げ」のそれぞれのモーターがついている数のことを指しています。ということで、3・2・1モーターベッドそれぞれについて説明してみますと・・・
3モーターベッド
3モーターベッドとは、「背上げ」「足上げ」「高さ上げ」の3つの基本機能がすべて備わっているベッドのことを言います。起き上がりは「背上げ」を使い、背上げ時のずれを防いだり足先のむくみを防いだりするために「足上げ」を使い、立ち座りをしやすくしたり介護者のベッド上介護負担の軽減を図るために「高さ上げ」を使う・・・フルスペックの介護ベッドになります。寝たきりの方や、自発的な動作がかなりしづらくなった方が対象となります。
2モーターベッド
2モーターベッドのほとんどは、「背上げ」「高さ上げ」の2つの機能を備えたベッドになります。起き上がりを「背上げ」、立ち座りしやすくする「高さ上げ」でご利用者の起居動作をサポートします。「足上げ」機能はついていないので、背上げした際に体が足元にずれやすく、どちらかというとある程度ご自分で動ける方が対象となります。
1モーターベッド
ほとんどの需要を2モーター・3モーターで賄っており、レアな商品ではありますが、1モーターベッドという種類もあったりします。
1モーターベッドは「背上げ」機能のみ、あるいは「高さ上げ」機能のみを備えたベッドのこと。「背上げ」機能のみのベッドでは、ベッド高さはネジなどで調整して使いやすい高さで固定させて使用します。また「高さ上げ」機能のみのベッドでは、起き上がりは自力で行い、立ち上がるときは立ちやすい高さに設定したり、ベッドに戻る際は低くして四つ足で這ってベッドに上がるなど、ベッド高さのみ調整が必要な方に使われたりします。昔は種類もいくつかありましたが、需要も減り各メーカーで取り扱っている機種も少なくなってしまいました・・・。
ということで、今回は介護ベッドのモーター数の意味・違いについてお話させていただきました。
福祉用具の使い方でわからないことなどあれば、福祉用具専門相談員に聞いてみてください。きっと力になってくれると思います!
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