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1からの生地づくり

小ロットから生地を作ってもらえる織物屋さんと出会い、糸の種類、織り方、生地の加工など今まで知らなったことを教えてもらい、1からの生地作りがはじまりました。

まずは生地のデザインから。これは、社長(息子)の「今までの介護服のイメージを壊したものを作りたい」との思いから、パーソナルスタイリスト伊野佳代子さんのセンスをお借りして出来上がりました。ストライプに透かしのように柄が入るという凝りに凝ったものです。

デザインにあたり、型紙に合わせて1ミリ単位で柄を配置するという気の遠くなるような作業を繰り返しました。

次に糸選び。肌に優しくてそれでいて高級感もでるようなものということでシルクとコットンの糸を使うことにしました。

そして、生地サンプルが出来上がりみると、思っていたものとイメージがかなり違いました。そう簡単には進まないことを実感しました。

もっとシンプルで艶感のある生地デザインにしようと、大きくデザインをかえました。再び糸から選び直し生地サンプルを何度か作りました。糸は選べてもベースとなる縦糸の色によって出来上がりの生地の色味が変わってくるため、出来上がってみないとわかりません。

こうやって試行錯誤を繰り返して、なんとか上品で艶のあるシルク素材の生地になりました。

寝たきりの方が着ることを考えると自宅での洗濯ができないと話にならないため、ウォッシャブル加工を施しています。

こんな素材の介護服は見たことがありません。


2パターンつくりました。

ひとつは 「シルクブルー」海のような深みのあるブルー。

もうひとつは 「シルクオレンジ」珊瑚のような淡くて優しいオレンジです。

ブランド名「りゅうぐうのつかい」に、ぴったりの海にちなんだ色になりました。

今までおしゃれを諦めていた寝たきりの方に着ていただき、気持ちが明るくなってもらえたら嬉しいです。

出来上がるまでには、さまざまな思わね出来事もあり、心が折れそうなこともありましたが、周りの方の惜しみない協力でなんとか形になりました。感謝です。

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