アーニャがね、よく言うんですよ。危ない目に遭っても、ははが助けてくれるから大丈夫だって。あの子が笑顔ではしゃいでいられるのは、ヨルさんが安全基地になっているから24
…兄ちゃんのこと慕いながら、俺の行動の根本は、兄ちゃんみたいになりたくなかったから‥?
…「湊は海斗と違って」「どうして海斗はー」「もう海斗なんかほっときなよ」…
…いや、違う。俺は、兄ちゃんが何で嫌われてるのか、理由がわからなくて、ただただ怖かった…
…「湊はさ、自分がどう思うかは言わないで、空気を読むタイプだもんな。言いたいことも、思ってることも、ぜーんぶ内側に溜め込むの。昔からずっと。」…
…場の空気を読もうとするのも、あの時感じたモヤモヤも‥知りもせずにレッテルを貼られることや、同調圧力に対しての反抗心や正義感なんかじゃなくて、嫌悪の理由がわからなかったから…
…そんなことで?‥というか、理由なんかどうでもいいのか…
…刺される人・刺す人・今は刺されてない自分…
…その差は、ものすごく曖昧で、人(みんな)が向けている悪意が、対象(そのひと)にだけ向くものとは思えなかったから。何かを間違えると、いつも自分に向く日が来ると思ったから…
…もし俺が、今の俺じゃなくなったら?兄ちゃん、俺‥兄ちゃんが思うような優しい人間じゃない。人の為に気を使っていたんじゃない。人の為の優しさじゃない…
…調和を取りたがるのは、自分が空気に耐えられないから。手を差し伸べていたのは、いつか自分がそうなった時、誰も助けてくれないことが怖いから。好意を拒絶できないのは、自分が反対の立場だったらを想像してしまうから…
…全部優しさなんかじゃなくて、ただ自分が孤独になりたくないから‥弱さだ。俺は、昔からずっと、家族も、友達も、誰のことも、完全に心を開くほど、信じることが出来ない…
…俺‥このままじゃ駄目だ‥人に心も開けないのに‥頑張るフリして、桃香を傷つけてる。‥自分の為に、人を利用しているだけだ。‥‥このまま付き合ってちゃダメだ…
『氷の城壁』湊の脳内言葉です。
子どもと外出する時、子どもは、突然「服を着たくない」若しくは「この服は嫌だ」と言います。
急いでいる時、大抵の親は無理矢理服を着させようとしますが、親がそのような言動を取ると、子どもは、さらに嫌がります。
困った親は「じゃあ、自分で着て」と言いますが、その時には、子どもは、すでに服を着ない事を決めています。
では、親は、どうすればいいのでしょうか?
最初に子どもの気持ちを尊重して、感情を受け入れる時間を取ればいいのです。
無理矢理つかまえるのではなく「服を着る時間だよ」と予告をし、その後、どのような反応をするのか観察してみましょう。
子どもの感情を、否定して、それが近道になる事は、ありません。
子どもの安全を守り、食事を与え、片付けては出してを繰り返し、子どもの為に仕事の成果を上げお金を稼ぐ為でも大変なのに、子どもに共感を示す必要があるなんて、子育てとは、何て大変なのでしょうか?
それでも、たとえば、小学生の子どもが、あなたが急いでいる時に「学校に行きたくない」と言った時に「行きなさい。この話は終わり」と言うよりも「あなたは今、学校に行きたくないのね」と言う方が、子どもにとっては、ずっとあなたの言葉が届きます。
ここから、対話の道が開けるのです。
子どもも、親の言動を、学んでいきます。
親が、対話の道を断つような言動を繰り返す場合、子どもは「親に話をしても無駄」と学びます。
これにより、親に、自分自身の気持ちを、話す事を辞めてしまいます。
そして、この負の連鎖は、子どもが、大人になってからも、ずっと続いていきます。
人との関係作りは、親を通して学ぶ為、親に話しても無駄と学んだ子どもは、誰に対しても、自分の気持ちを伝える事が出来なくなるのです。
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