介護現場で働く日本語教師②
みなさんこんにちは。
日本語教師で介護福祉士の内藤です。
私は現在、介護施設で介護の特定技能実習生と一緒に働いていますので、
今回は特定技能実習生が書いた
介護記録について書こうと思います。
私の施設では、夕方に利用者様の一日の様子を書くことになっています。
例えば、
午前中、離床時ふらつき見られた為
車椅子を使用。
食事は自力で召し上がる。
リビングで眠られている事多く見られる。
午後3階機械浴にて入浴され、
皮膚状態変化無し。(原文ママ)
この記録、日本人が書いたものと
思うかもしれませんが、
なんとこの記録を書いたのは、
私と一緒に働いている
特定技能実習生なのです。
下手な日本人が書いた記録より上手ですよね。
文法的には敬語や受身形が間違えなく
使えています。
漢字もしっかり使えていますね。
体言止めを使った文にも驚きました。
日本語学校にいたころは留学生の作文添削を
していましたが、体言止めを使った文を
見たことがないかもしれません。
先日、本人にどうして記録が書けるのか
聞いてみました。
すると、誰かに教えてもらったのではなく、
日本人スタッフが書いた記録をたくさんコピーして、自分で勉強したとのことでした。
その努力、ほんとに頭が下がりますね。
この姿勢、モチベーション、一緒に働く身
として、とてもいい刺激を受けています。
補足になりますが、私の施設の記録はPCを
使っているので、よく使う言い回しは
予測変換で出てきます。
PCの活用で記録を書く負担が減っていますが、それを差し引いても先ほど紹介した記録はいい出来ですね。
今回は私が今一緒に働いているスタッフの例を紹介しましたが、
こんなに上手に記録が書けて、しかも独学でここまでたどり着くのは稀です。
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ところで、日本人スタッフが介護記録が書けるようになるために、
どんな研修をしているのかというと、
何もしていないと思います。
私は先輩の記録を見て真似してねと
教わりました。
おそらく、このような施設が多いのでは
ないでしょうか。
では、外国人の方に
「日本人の先輩が書いた記録を見て真似してね」と言っても無理があります。
真似しようにも知らない文法、知らない言葉があったら、意味が分からないので
真似のしようがありません。
例えば、私たち日本人が英語で書かれた
介護記録を見て、真似して記録を書いてくださいと言われても無理でしょう。
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外国人の方がしっかり記録を書けるようになるために、文法を教えたり、言葉の意味を教えたりする必要があると思いますが、
文法を教えたり、言葉を教えるのは
日本語教師に任せていただければ
早いですし正確です。
外国人介護人材の方がなかなか記録が
書けないとお悩みはないでしょうか。
実は本人もうまく記録が書けないことを
コンプレックスに感じていることもあります。
もし記録でお困りの際は、日本語教師を
頼っていただければと思います。
しっかり寄り添いサポート致します。
https://www.aileron-jl.website/
11月29日(水)20時~
-外国人介護士支援の話しをしよう -介護福祉士国家資格 合格へ導く日本語授業